mixiユーザー(id:3696995)

2015年07月18日23:29

351 view

福川伸陽&三浦友理枝@スペースDO

新大久保にある管楽器専門店DAC。
そこの地下に小さなホールがある。100人くらいのキャパだろうか。

管楽器専門店ということで主役はNHK交響楽団の首席福川伸陽氏。
とはいうものの、いつものデュオと変わらない。

福川伸陽:ホルン
三浦友理枝:ピアノ

そう、お馴染みのデュオである。
デュオとして聴くのは半年ぶりくらいだろうか。
友理枝ちゃんには先々週に会っている。福川くんともその前に調布で立ち話をしているので久々という感じがしない。

01.カサド:親愛の言葉
02.ヴィネェリ:ホルン・ソナタ Op.7
03.酒井健治:ホルンとピアノのための『告別』
<休憩>
04.ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 Op.19
<アンコール>
05.ローゼンブラット:カルメンの主題によるファンタジー(short ver.)

カサドの曲は元はチェロのためのもの。

ヴィネェリという人は女性作曲家なのだそうだ。
20世紀の人だが、この曲はロマン派っぽくて聴きやすい。ホルン用の曲。

酒井氏の作品は1月のリリア・ホールで世界初演された曲。
ベートーヴェンの告別ソナタの音型をモチーフに作られている。
この人の曲はどこか人の心を打つものがある。
このデュオによる委嘱作品で、超絶技巧を要求される。作曲者はこの二人のことをよくわかっていたのだろうなと思う。年末にまた聴ける機会がある。

ラフマニノフのチェロ・ソナタの全曲は二回目なのだそうだ。
リヒャルト・シュトラウスのチェロ・ソナタはすでに披露済みだが、こうやって次々とレパートリーを増やしていくのは頼もしい限り。
調布で友理枝ちゃんと遠藤真理ちゃんによるチェロ版を聴いた記憶も新しいので記憶を頼りに比較することもできた。いくらチェロと音域が近いとは言っても、ホルンで実現させるには難儀なことに違いない。
さらにピアノ・パートが難しいことでも知られている。
このデュオは見事である。もともとホルンのための曲だと思えてしまう。友理枝ちゃんのピアノも相手によってニュアンス付けを変える細やかさを見せる。

アンコールはジャズっぽくアレンジされた超絶技巧曲。
ちなみに10月から福川くんの3枚目のアルバムのレコーディングが始まるのだそうだ。もちろんピアノは友理枝ちゃん。
一過性のデュオだと思っていたが、新譜も出るということは永続的なデュオということになりそうだ。ホルンのデュオというのはそれだけで貴重だし、どちらも人気演奏家なので話題性も高い。
よほどウマが合うに違いない。ボケとツッコミの役割が確立したMCもおもしろい。

コンクリート打ちっぱなしのスペースで、響きは思いのほか悪くなかった。
ピアノはスタインウェイのベビーグランドだったのだが、よく鳴っていた。
うちのが言うには椅子がとても座りやすかったのそうだ。

終演後は福川くんと友理枝ちゃんといつもより長く話すことができた。
特に友理枝ちゃんは最近どんどんくだけてきている。
そんなことも含めてとても楽しいコンサートだった。

そしていよいよこの二人にフルートの上野由恵ちゃんを含めた管楽アンサンブル東京六人組がこの秋にデビューする。

さて、新大久保は通っていた高校のあるところ。
街並みもずいぶん変わったが、なんとなく懐かしさを感じる。

そうそう、今日のコンサートの様子が7月30日のNHKあさイチの中で放送されるそうだ。
2 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する