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2015年07月12日14:38

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美のこんぴら参り

 あべのハルカス美術館 開館1周年記念特別展覧会 
   「昔も今も、こんぴらさん」〜金刀比羅宮のたからもの〜  5/22〜7/12


『讃岐のこんぴらさん』で親しまれ、庶民から厚い信仰を集める金刀比羅宮は、昔も今も一生に一度はお参りしたい憧れの社でありつづけてきた。その歴史を物語る数多い奉納品に加え、自ら文化の育成と発信につとめてきた同宮には、重要文化財を含め3000点を超える文化財が所蔵されている。
金刀比羅宮の歴史や性格と結びついた重要な宝物の中から絵画、彫刻、民俗資料など43件(約120点)を選りすぐって展示されている。

【こんぴら狗】
こんぴらさんのマスコットキャラクター。一見招き猫かと思ったが犬だった(笑)。
こんぴら参りに行けない飼い主の代わりに代参をした犬。食費やお賽銭を入れた袋を首にかけ道すがら出会う参詣途中の人に連れられて無事参詣し帰りも同様に飼い主のもとに戻ったという。

円山応挙 【芦丹頂図】 【遊虎図】

今回の展覧会で一番の話題は、丸山応挙の障壁画。金刀比羅宮表書院の襖絵がそのまま美術館に移築されて展示されているのだ。
「空間の魔術師」と称される円山応挙は、最初の間(部屋)の「芦丹頂図」で、襖の配置に添って人の視線が右まわりに移動するように丹頂鶴の静と動を描いている。
次の間の「遊虎図」は、虎が遊ぶ図というだけあって、虎たちの奔放なポーズがコケティッシュ。手足が短くシルエットは丸っこく、猫をモデルに描いたと思われる。
その次の間、「竹林七賢図」では左端の賢人が右端の賢人と視線が合うように描かれている。


伊藤若冲【花丸図】

金砂子の上に種々雑多な花が描かれており、合計201点に及ぶ。いずれも長方形の中に納まるように上下左右に整然と並んでおり動植綵絵とは違って形の誇張もみられない。天保15年(1844)に書かれた「奥書院障子装飾之記」によると、現在の奥書院に残っている「花丸図」以外に上段の間、二の間、三の間にそれぞれ山水、杜若、垂柳が描かれていたという。

2004年金刀比羅宮の奥書院が125年ぶりに公開され、伊藤若冲の襖絵を見ることができるようになった。
私も若冲に魅せられて以来、この「花丸図」をいつか現地に見に行きたいと思っていた。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1346926213&owner_id=168303&org_id=1348596301


結局現地にはいまだに行けないままだが、今回ハルカス美術館で見れるというので楽しみに行ってきた。しかし床壁貼り付け、長押上、長押下の部分のみの展示でちょっと残念。



高橋由一 【巻布】【読本と草紙】【豆腐】【なまり節】【鯛(海魚図)】

明治12年(1879)、日本の油絵の先駆者である高橋由一が「琴平山博覧会」のために多くの油絵を出品しまた奉納した。

美術の教科書に必ず載っているあの鮭の絵を彷彿とさせる「なまり節」の絵、
なにげない豆腐や油揚げの静物画、明石鯛や伊勢海老、三つ葉などをレイアウトした「海魚図」は、オランダのデルフト画を彷彿とさせる。

その他・こんな作品も……

舟絵馬 海難図絵馬

狩野清信「象頭山社頭並大祭行列図屏風」
狩野安信、時信筆「象頭山十二景図」
狩野尚信ら「三十六歌仙額」

菊池容斎「大物主神御影」「崇徳天皇御影」

木造十一面観音立像
岸岱「陵王図・桜樹太鼓図衝立」

なよ竹物語絵巻
土佐光元「源氏物語図屏風」
勝川春章「見立女三宮図」
歌川国芳「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」
森寛斎「葡萄栗鼠図」
長沢蘆雪「鯉魚図」
司馬江漢「扇面旭日鶴亀図」


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