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2013年12月23日02:41

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悲しきサンタ

(昔作った童話自作品より)

私の名前は

『悲しき
サンタクロース』

恵まれない子ども達を回るサンタクロース。


だれもやりたがらないんだ。


年に一度くらいの贈り物ぐらいでは子ども達は笑ってはくれないから。

贈り物より、幸せな家庭とママやパパが欲しいと思っているからさ。


暖炉も煙突もない
道端や小屋や

土管の中、探すの
が大変なんだ。


贈り物を置いて来ても雪や雨で濡れてしまうから無駄のような気がするんだ。


この前は雪降る家の軒下でマッチ売りの女の子が倒れていた。

にっこり笑った顔して静かに眠っていた。


私はその女の子を抱いて帰って来たんだ。


涙を流しながら。

それから私は

悲しきサンタて

仲間に呼ばれるようになったんじゃ。


今日もあちこち

探さないと

誰も私などを待っ
ていない子ども達
を探さないと。


不器用な私が編んだマフラーを届けに行くんだ。


すると、もみの木
の下で女の子が


手を振っていた。

そばに降りると、
女の子は私に手編
みの手袋をくれた


ボロボロの手袋を
昨年見ていたから
だって。

それと、老眼のせ
いかあちこちサイ
ズが合わないマフ
ラーだったと注意
された。

直すの手伝ってく
れたんだ。

年老いたトナカイ
と一緒にそりは主
の命じる空にかけ
あがった。


手を振る子ども達に

鈴の音を残して

リーン

リーン

カーン

カーン





悲しきサンタは



嬉し涙を


流しながら


夜空の星に



消えて行った


カーン


カーン


リーン


リーン


ありがとう



ありがとう


悲しきサンタさん





おしまい


皆さんにいい


クリスマスが


来ますように。


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