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2013年04月21日23:32

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ユジャ・ワン@サントリーホール

さて、昨日に続いてユジャ・ワンのリサイタル。
日曜なのに夜はやめようよ〜。
そういえば、サントリーには一昨日来たばかりだな。

客の入り七割程度か。やや空席が目立つ。

プログラムは昨日とは若干異なる。

01.スクリャービン:ピアノ・ソナタ第2番 嬰ト短調 作品19 『幻想ソナタ』
02.プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第6番 イ長調 作品82
<休憩>
03.リーバーマン:ガーゴイル 作品29
04.ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 作品36 (1931年改定版)
<アンコール>
05.シューベルト(リスト編):糸を紡ぐグレートヒェン D118
06.ビゼー(ホロヴィッツ編):カルメンの主題による変奏曲
07.グルック(ズガンバーティ編):メロディ(精霊の踊り)
08.プロコフィエフ:トッカータ 作品11
09.ショパン:ワルツ第7番 嬰ハ短調 作品64−2
10.ロッシーニ(ギンズブルグ編):セビリアの理髪師の主題による幻想曲

6日連続のリサイタルの最終日。
疲労もずいぶん蓄積されているだろうと思っていたのだが、やはり彼女は規格外なのか。
5日連続、しかも京都から帰ってきたばかりの昨日の時点で疲れを感じさせていなかったので、もしやとは思ったのだが、今日も絶好調だった。いや、むしろ今日の方がテンションは高かった。

スクリャービンはより抒情性に富んでいた。音の美しさがいっそう際立っていたように思う。
もう一度6番を聴きたかったな。

昨日はなかったプロコフィエフも熱い演奏だった。
この難曲を高い集中力と確かな技巧で弾き切った。ずいぶんテンポが速かったように思う。

リーバーマンの『ガーゴイル』、聴く方も二度目だから、より楽しめた。
今現在のユジャのいろいろな面を一度に見ることのできる曲のように思える。

仰天したのはラフマニノフだ。
燃えに燃えていた。何度も腰を浮かすほどの気合いの入り具合。今日の演奏を聴いてしまうと、名演と感じた昨日の演奏ですらぬるく感じてしまうほど。

今夜もまた3部構成(笑)。
アンコールはなんと6曲。このアンコールだけでも金が取れる。
どれも、ユジャ・ワンここにあり、というような快演だ。
中でもプロコフィエフのトッカータが凄い。これも超高速。速きゃいいってものではないが、このくらい突っ走ってくれると爽快である。いくつかミスタッチもあったような気もするが、そんなのは全く気にならない。

あと、私は彼女が弾く嬰ハ短調のワルツが大好きだ。

最後の『セビリアの理髪師』はホロヴィッツ編のように書かれていたが、ギンズブルグだと思うのだが。

彼女のスタミナは無尽蔵なのか…。
最終日ということもあって、リミッターを外したのか。
なんにせよ、二日間凄い演奏を聴いた。
昨日は昨日で、スクリャービンの6番とラヴェルの『ラ・ヴァルス』があったので、やはり聴いた意味はあったと思っている。

彼女のピアノには色気こそないが清潔感がある。

開演前にプログラムを見ながら、昨日と今日の違いについて話していたら、隣の若いご婦人に話しかけられた。「昨日も聴かれたのですか?」と。どうやら6日連続ということで疲労を心配していたらしい。「割り引いて聴かなければいけないのかなと思ってました」と言っていた。なので「昨日も疲れているようには見えませんでしたから、大丈夫だと思いますよ」と断言してしまった。
断言した手前、ちょっとハラハラしていたのだが、冒頭のスクリャービンをちょっと聴いただけで、心配無用だったことを確信した。
終演後、そのご婦人は大変満足そうだった。ユジャを生で聴くのは初めてだったのだそうだ。また聴きたいと言っていた。

帰り道、後半の鮮やかな朱色のボディコン超ミニのときのストッキングの柄について、マイミクさんと話していたら、たぬ〜に「このオジサンたちはどこを見てんのかね」と呆れられてしまった。
いや、しかし、ユジャの体はアスリートの体だね。

それにしても、二日間聴いた感想はやはり「ユジャ、すげ〜」だった。
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