mixiユーザー(id:3696995)

2011年08月13日22:42

69 view

イリーナ・メジューエワ@みなとみらい大ホール

今日はみなとみらいホールにてイリーナ・メジューエワのピアノ・リサイタル。
大きなホールでリサイタルを聴くのは好きではないのだが、だからといってチケットを取るのをやめるというほどのものではない。
メジューエワもなかなか聴けそうで聴けないので、機会は逃したくない。

今回はオール・ショパン・プログラム。名曲集といった趣。

01.幻想即興曲 嬰ハ短調 作品66
02.ワルツ 第1番 変ホ長調 作品18 『華麗なる大円舞曲』
03.ワルツ 第6番 変ニ長調 作品64-1 『小犬のワルツ』
04.ワルツ 第7番 嬰ハ短調 作品64-2
05.練習曲 変イ長調 作品25-1 『エオリアン・ハープ』
06.練習曲 ヘ短調 作品25-2
07.練習曲 変ト長調 作品10-5 『黒鍵』
08.練習曲 嬰ハ短調 作品25-7
09.練習曲 ホ長調 作品10-3 『別れの曲』
10.練習曲 イ短調 作品25-11 『木枯し』
11.練習曲 ハ短調 作品10-12 『革命』
<休憩>
12.前奏曲 変ニ長調 作品28-15 『雨だれ』
13.舟歌 嬰ヘ長調 作品60
14.夜想曲 第5番 嬰ヘ長調 作品15-2
15.即興曲 第1番 変イ長調 作品29
16.ワルツ 第9番 変イ長調 作品69-1 『別れのワルツ』
17.ワルツ 第12番 ヘ短調 作品15-2
18.バラード 第4番 ヘ短調 作品52
<アンコール>
19.夜想曲 第20番 嬰ハ短調 遺作
20.前奏曲 第23番 ヘ長調 作品28-23
21.前奏曲 第24番 ニ短調 作品28-24

ここ数年、メジューエワは絶好調である。
デビュー当時のお人形さんのような可憐なルックスは確かにそれなりにお年を召したような感もあるが、それとともに演奏は熟成している。
豪快にピアノを鳴らすのだが、音の粒立ちがよく、高音から低音まで全ての音が美しい。
大胆さと繊細さを併せ持ち、個性的だが恣意的ではないショパンに仕上がっている。
名曲集なだけに(選曲にひねりはあるが)、いかに聴かせるかが難しいところだと思うが、彼女はやはり語り口が上手い。結構曲を動かしているのだが、ごく自然である。

いずれも素晴らしい演奏だったが、ことに04、10、11、13、18が名演だったと思う。
嬰ハ短調のワルツと舟歌は特に好きな曲なので嬉しい。
ヘ短調のワルツ(12番)という選曲は珍しい。二部形式の曲を三部形式のようにして演奏していた。

アンコールの夜想曲は想定できたが、24の前奏曲の最後の2曲は考えもつかなかった。

今、もっとも信頼できるピアニストのひとりである。
完結したベートーヴェンのソナタ全集も素晴らしい出来だったし、進行中のシューベルトの録音も相当なものだ。いちばん好きなのはショパンのスケルツォ全集で、これは名盤中の名盤だと思う。もちろんほかのショパンの録音も絶品である。

「次は仙台で」と言ってしまったので、せんくらではやはりメジューエワを聴こう。

さて、来週の土曜もここみなとみらいホールに来る。
今度は三大協奏曲の演奏会。
川久保賜紀嬢(vn)がメンデルスゾーン、遠藤真理(vc)がドヴォルザーク、三浦友理枝嬢(pf)がチャイコフスキーの1番という名コンチェルトを弾くというなんとも贅沢なプログラム。
前の日にサントリー・ホールでも聴くんだけどね。
0 8

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する