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2010年05月03日23:12

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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン@国際フォーラム

今日は1日、国際フォーラムで開催中のクラシックの大イベント、ラ・フォル・ジュルネを楽しんできた。
たぬ〜は結構元気だった。
コンサート3本と、無料イベント1本。いくらプログラムが短いとはいえ、結構ハードだ。

【リーズ・ドゥ・ラ・サール@ホールD7】
朝一(9:45)から1時間のプログラム。演奏者は大変だろうな。。。
リーズ・ドゥ・ラ・サール、フランスの若手ピアニスト。1988年生まれというから本当に若い。実演を初めて聴くので楽しみにしていた。しかも、まだCDとしては出ていないショパン。

01.バラード第1番 ト短調
02.バラード第2番 ヘ長調
03.バラード第3番 変イ長調
04.バラード第4番 ヘ短調
05.ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調
<アンコール>
06.リスト:暗い雲

1時間とはいえ、フル・コンサート並みのボリュームだったように感じる。アンコールを含めて15分オーバーという具合。
期待のリーズ嬢のピアノはとてもいい印象だ。音が柔らかく暖かみがある。朝一のコンディションの悪さなんて関係なかったようだ。技巧的にも安定している。1曲の中での緩急のコントラストが絶妙で、緩やかな部分は思い入れたっぷりに、急速な部分は徹底的に速い。ただ、バラード全曲を終えた時点で45分を経過していたので、全体的にゆったりめのテンポだったのかもしれない。
ソナタの葬送行進曲、自然なアゴーギクで美しく聴かせてくれた。
アンコールはちょっと意外な選曲。これはリストかもしれない、とたぬ〜に話していたら、やっぱりリストだった。晩年の限りなく無調に近づいた曲。

【のだめオーケストラ・メンバー@ミュージックキオスク】
地上の特設ステージの無料コンサートにアウラが出演。ラ・フォル・ジュルネには3年連続の出演となるが、今回は単独出演ではなく「のだめカンタービレ」のステージの一環として。
よって2曲のみの演奏。明日行かれる方もいるだろうから、曲目は伏せておくことにする。
とりあえずは今年も聴けただけでよしとすべきだろう。
のだめ効果か、すごい混みようだった。
マングースちゃんも登場。

【マリア・ケオハネ、フィリップ・ピエルロ&リチェルカーレ・コンソート@ホールC】
ショパンではなく、マリア・ケオハネというソプラノをフィーチャーしたオール・ヘンデル・プログラム。

01.ふたつの風に翻弄され(オペラ『ファラモンド』より)
02.ああ私の心よ(オペラ『アルチーナ』より)
03.オラトリオ『復活』序曲
04.わが嘆きの暗闇で(オラトリオ『テオドーラ』より)
05.嵐の海で難破した小舟は(オペラ『ジュリオ・チェーザレ』より)
06.胸さわぎが私を苦しめる(オペラ『アグリッピーナ』より)
07.シオンの娘たちよ、大いに喜べ(オラトリオ『メサイア』より)
08.涙の流れるままに(オペラ『リナルド』より)

知っているのは『涙の流れるままに』くらいだ。しかし、こういうときでもないと、聴こうと思わないだろうから、ちょっと得した気分になる。聴いてみたら『シオンの娘たちよ、大いに喜べ』も知っていた。。。
予想していてよりも年配の婦人だが、なんともチャーミング。なによりも声が素晴らしい。ノン・ヴィブラートというわけではないが、ヴィブラートを抑え目に清廉な歌唱を聴かせてくれた。オペラのアリアでは表情豊かにストーリーに引き込む力がある。
これはなかなかアタリだったと思う。

【リーズ・ドゥ・ラ・サール、ジョセフ・スウェンセン&パリ室内管@ホールC】
再びリーズ嬢をソリストに迎えて、モーツァルトのコンチェルト。

01.ロッシーニ:オペラ『アルジェのイタリア女』序曲
02.モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調『ジュノーム』K.271

3階席から見下ろす感じ。音の云々は言えないが、こういうのもおもしろい。
9番のコンチェルトは好きな作品だ。20番以降の名作群と比較しては酷だろうが、充実した作品と思う。特に第2楽章の美しさは溜息をつくのも忘れてしまうほど。
リーズ嬢はモーツァルトを弾く資質を備えていると思う。軽やかなタッチ、暖かみのある柔らかな音色。本当にいいピアノだ。繊細ではあるが、線の細さは感じない。玉が転がるような音色は心地いい。もちろん第2楽章での哀しみを秘めた歌心も申し分ない。
ホールの大きさ、聴いている場所や距離、そういった異なる要素があるにせよ、明らかにショパンとはタッチが異なっている。モーツァルト仕様のタッチなのだろう。確かにCDでもモーツァルトやバッハを弾くタッチは、ほかとは異なる。いずれ「モーツァルト弾き」としての評価を得るものと思う。

ネットで注文したもののなかなか入荷しないCDが売っていたのでゲット。ラフマニノフとラヴェルを弾いたリーズ嬢のデビュー盤。サイン会があったのでサインをいただいてきた。
まだあどけない顔立ちをしたお嬢さんだ。
海外のピアニストとしては、アリス・紗良=オットやユジャ・ワンとともに注目していたが、実演を聴いたということで、個人的にはリーズ嬢が一歩リードという感じだ。

ただ、このイベント、課題が浮き彫りになったとも言える。
コンサートが予定時間に終わらないのだ。前のコンサートが押してしまって、次のコンサートは開演時間にようやく開場するというありさま。そういう弊害だけでなく、予定通りに終わらないということは、次に予定していた別の場所でのコンサートに間に合わなくなるということである。せっかく苦労して取ったチケットが無駄になるようなことがあってはいけない。こうしたイベントではパズルを組むようにスケジューリングするのがファン心理というもの。余裕を持ったタイムテーブルを企画してほしいと思う。

まあ、結構疲れたが、楽しめた。
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