2019年9月28日(BS鑑賞)
地味だけど、救いの無いホラー映画としては王道で、この淡々とした感じがジャパニーズホラーだなと再確認出来た作品です。
物語は、その土地にまつわるおぞましい過去を巡る経緯(いきさつ)を描いています。
最初は噂レベルの話の検証作業から始まり、そこから段々と過去にその土地で実際起きた事件という肉付けがされ真実味を増し、最終的に主人公達の目の前に形(怨霊)として現れるという、とても丁寧なアプローチの仕方をします。
九州の炭鉱で起きた悲劇、千葉の嬰児殺人事件、東京の精神疾患座敷牢軟禁の件、主にこの三つの話が最初は関係ないように見えてだんだんと一本の糸で繋がってくるという構成力に、素直に上手いなと感心しました。
ただ、残念なのは掛け軸のことを寺の和尚さんが戦災で焼失したと嘘をついた件をエンドロールで明かすのは、ちょっと構成として蛇足だったような気がします。
なぜならその前に、関わった人々の前に怨霊達が現れるため、そこで決着が着いているからです。その上で更に祟りの元というか怨霊が形になっている女の掛け軸をエンドロールで観客に見せるのは、観客以外怖がることができないので蛇足だと感じました。
本当は、主人公達に起きる悲劇の直前に実は掛け軸があると見せる、または存在を匂わす方が、クライマックスの惨劇のきっかけとして良かったのではないかなと感じました。
怨霊がキャラ化する昨今の風潮に一石を投じるとても良質な作品だと思いました。
普通にお勧めです。
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