2018年5月28日(劇場鑑賞)
仁義なき戦いシリーズを創った東映がまたヤクザ映画作ると聞き、期待値を上げて観に行った結果、期待以上にスゴイ映画を観ることとなった。
物語は、昭和63年夏の広島、対立する二つの暴力団の抗争を軸に暴力団系列の金融会社社員の失踪事件を追う刑事たちの姿を描いた作品です。
「舐められたらお仕舞」、「看板で飯を食っている」といった極道の論理を最大限に魅力的且つ暴力的な形でスクリーンに映し出したとても良い映画でした。
特に最近の温い映画には無い暴力描写、拷問に特化した演出は秀逸で、豚小屋の効果的な使い方はとても良かったです。
昭和な小道具使いもとても良くて、夏目漱石の千円札やビールの自動販売機、制服警官の服装など、とても懐かしい昭和の香りがしました。
それと、登場人物が扇子や扇風機、かき氷で暑さをしのいでいましたが、これも昭和っぽいなと感じました。
主演者一人一人のキャラも立っていて、暴力団側、警察側の両方とも強面揃いの魅力的な面々でした。
また、主役の一人である松坂桃李も、最初こそ大学出の若手っぽさ(青臭さ)が前面に出ていましたけど、物語終盤のある時点から豹変し手段を選ばず治安維持(正義)のために行動する姿に一人の漢としての成長を感じました。
出てくる女優の質が総じて高く、その辺り映画作りの肝を押さえていると感じました。
真木よう子の着物姿、MEGUMIの愛人っぽさ、阿部純子の一見純情そうに見えて油断ならない色気を漂わせているところなどなど、女優を魅力的に撮れる監督はそれだけでも名匠だと思いました。
役所広司演じる大上の劇中の台詞、「正義とは何ぞや!」はとても印象的で、ヤクザと右翼と警察を上手く使いながら市井の市民を守るという綱渡りをしている人だからこそ、大学出の理想に燃える若者に対して正義を守るということの難しさを教えていたと最後まで観ると思えるようにできています。※この台詞を言う時は、右翼やヤクザからお金もらってよろしくやっているようにしか見えませんでしたけどね。
映画の出来と関係ないですが、できたら真夏に冷房ガンガン効いた映画館で観たかったです。
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