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2018年05月24日23:38

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映画「ダンガル〜きっと、つよくなる〜」☆☆☆

2018年5月19日(劇場鑑賞)

 昨今話題の日大のアメフト部監督(選手に反則を強要)や、日本レスリング協会幹部(選手に対するパワハラ)に鑑賞させたい素晴らしいスポコンドラマ全開な作品であると同時に、インドの社会構造を痛烈に批判し、「女でなぜ悪い。」という強烈なメッセージを突き付ける社会派ドラマでもあるスゴイ作品です。

物語は、生活のためレスリングを諦めた父による、(息子ではなく)生まれた娘に国際大会で金メダルを獲らせるまでの話です。

140分という長尺を全く感じさせないくらい面白い映画で、ぜひインド本国公開版(161分)も観たいと思いました。
また、今年の1月に鑑賞したバーフバリといいインド映画の破壊力は凄まじいと恐れ入りました。

主人公の父を演じる「アーミル・カーン」御年53歳の恐ろしいまでの肉体改造、ムキムキマッチョな現役時代と中年太りしたお父さん時代を自身の肉体で演じるという役者魂には正直驚いた。
また、この映画のために役者にレスリングの特訓を受けさせて、本当にレスリングができる状態で撮影に臨むなど、作り手の姿勢として真摯に映画と向き合っていると尊敬しました。

インド映画の特徴であるミュージカルシーンをこの映画ではほとんど見られませんが、代わりに特訓シーンに合わせて当事者の心境を歌に託してBGMとして流すという古風ではありますが、語り口としてとても鮮やかな演出により主人公の成長を目で見て耳で聴きながら感じることができます。

ラストの展開に込められたとても素晴らしい演出、レスリングにおける5ポイントを獲る方法と川に落とすシーンの2つを幼少期の特訓シーンでわざと観客に見せないことで盛り上がるようにしてあります。
そして、何といってもインド国歌を主人公の父親がどこで聴くのか、これは本当に素晴らしい演出で鳥肌モノでした。

また、劇場では若干腑に落ちなかったですが、主人公が金メダルをお父さんに渡して、それをお父さんが主人公の首にかけるシーン。
私は金メダルをあんなに欲しがっていたお父さんの首に娘がかけてあげれば良いのにと思いましたが、これは父親の(金メダルではなく娘の成長を喜ぶという)成長を描いているのだと気づき、二度感動することができました。

最後に、これは物語上の演出だと承知の上で言いますが、代表のコーチを父親に対する敵として扱ったため、正直とても代表のコーチとは思えなかった。
例えば、選手に対してメダルが獲れさえすれば色はどうでもいいと発言したり、一発勝負のトーナメント戦でしかもこっちが不利な状況で守備的な指示をするなど、とても勝つ気があるとは思えなかったです。

インド映画にはずれ無しと思えるほど、今年はインド映画当たっています。
ぜひ、劇場で観るのがお勧めです。


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