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2026年04月02日05:14

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矢野徹「新世界遊撃隊」(鶴書房→角川文庫)を読んだ(記憶の書庫から)

矢野徹「新世界遊撃隊」(鶴書房→角川文庫)
これは、エスパー版サイボーグ009。少年たちが、世界の平和を攪乱する"ファンタズマ"という勢力と、科学力&超能力&少年少女のピュアな平和を愛する心で対峙する話。新世界遊撃艇という、MJ(マイティジャック)号か轟天号かという万能飛行戦艦に少年少女の超能力者が乗り込む。これは当時中1生だった私には凄くハマるシチュエーションでした。
これ以降ネタバレ注意(10行空けます)









主人公の新世界遊撃隊の隊長は龍神三郎という日本人。昭和一桁生まれだから、この時代1970年代では、もう"おっさん”です。が、本拠地のヒマラヤ奥地の仙郷では、年をとらずに外見はティーンエイジャーそのもの。またこの仙郷にエスパーの師匠がいる、まるでレインボーマンのダイバダッタです。彼が世界中から、これはと見込んだ少年少女をスカウトして、この超能力組織を作った。初めてスカウトしたのは、オルガという北欧系の美少女(彼女も仙郷での暮らしが長いので、ホントの年齢は・・・・?)。この二人の男女、予想通りの展開(今で言えば恋愛フラグが立ってる)、この女性と龍神三郎は、最後に結ばれる。この話は、世界の平和を破壊する悪玉=ファンタズマというエイリアン勢力が、地球の各国政府の首脳の脳にリモート洗脳チップを埋め込んで、人類間の不和を拡大し文明を破壊しようとする。その企みをくじき、全世界に向けて政府首脳の脳をレントゲンで調べよう、地球はエイリアンに狙われているのだ、と告げてエンディングに。

この作品はジュブナイルもとい、ヤングアダルト向け。なので、平和を破壊する諸悪の根源は人類自身ではなく、宇宙人。そして、超能力を保持する若い少年少女は例外なく平和と正義を愛する者(そう動かない若い超能力者は、彼らに脳のチップで操られている)という、分かりやすい構図になっている。
矢野徹は「地球ゼロ年」や「カムイの剣」などでは、こんな単純な構図の物語を書かないので、あくまでも少年少女対象の作品として手加減している。ちょっと残念なのは、いい年のおっさんである、龍神三郎の知略や慎重さと、敵の"ファンタズマ"の頭脳戦などの戦略的深掘りも、若い人向きということで省かれた感がある点。そこをキチンと記してあれば、ヤングアダルトの枠を超えた名作になっていたはず。
この作品読んだ頃に、私個人にも気になる女の子が出来て(今の中1もそんな感じか?)、その女の子が住んでいる町内に用もないのに自転車でうろうろして、角から飛び出してくれないかなどと、「高嶺の花子さん」のような、こっ恥ずかしい事をした記憶まである。
超能力、自分にも使えるかと、"動け"と念じながら電灯の紐や紙切れをにらみ続けたり、目を閉じて目的地を想像して軽くジャンプしたらテレポート出来てるなどと都合のよすぎる修行をしていました。
あの頃は、物語の中の少年たちと、自分が地続きだった気がする。

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