娘二人が小さい時、私がクーンツ「ウォッチャーズ」に登場するアインシュタインと名付けられた天才犬と一緒に、不可解な事件に立ち向かうストーリィを読んで、犬と一緒の生活に憧れた。
が、ペットショップで、ゴールデン・レトリバー(先ほどの天才犬の犬種)を見て、そのオシッコの量にビビってしまって、結局大きさは全然違うヨーキー(ヨークシャーテリア)の雌の仔犬と生活することになった。
大型犬に吠えかかられた事がトラウマで、散歩の途中で一歩も動かなくなって、私の後悔、リードで引っ張りすぎて肉球を傷つけたこともあった。
雷が大嫌いで、夏の家の網戸を破って家から脱走。探し回っていたら近所の人が保護してくれて事なきを得た。これ都合三回あった。
私が遊んでくれると知ったときの、目のキラキラ。少女漫画のキラキラ目ってホントにあるんだ、と生まれて初めて経験した。
老犬になって、最期、家族みんなに挨拶するようにケージから出て、ひと声鳴いて旅だった。
死んでから10年以上経つが、家に帰ったとき、「ただいま○○」とつぶやく事がある。
キラキラ目で思い出したのは、ロバート・F・ヤング「リトル・ドッゴーン」。最初に読んだのは奇想天外誌の増刊号。
虚無を抱えた有名男優(宇宙SFなので、テレシアター俳優)と、素朴な女性役(大根演技で十分の)で一時有名になったが、忘れられて場末の酒場で女給と一日数回その役の寸劇で食べている女。その二人を、ボロ雑巾(パー・ラグ)と名付けられた仔犬(テレポーション・ドッグ=ドッグ・ゴーン)が結びつける。西部開拓時代のメディシン・ショウを、臆面もなく宇宙に持ち込んだような話だ。
男女の中間にテレポートで登場するパーラグのキラキラした目は、ウチの犬と同じだと、読んだのはヨーキーと暮らすずっと前だけれど、思い出した。
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