これは、社会現象にもなった人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」を新たな設定と物語でリビルドした、新たな劇場版の第三作。
今回、「新世紀エヴェンゲリオン」・30周年記念の「月1エヴァ」リバイバル上映で鑑賞した。
使徒の妨害を排除し、地球周回軌道上より封印された初号機を回収したアスカたち反ネルフ組織「ヴィレ」は、初号機をある目的に使うと共に、その中から碇シンジをサルベージした――
そして、碇シンジが目覚めたのは、拘束されたベッドの上……厳重に警備されて連れられて行った先にいたのは、皆が艦長と呼ぶ葛城ミサトと、その副長を務める赤木リツコ。
シンジが、エヴァ初号機に乗り込んだ時から、既に14年の年月が過ぎているのだと言う……
この「月1エヴァ」上映では、既販の映像ソフトの特典映像も併映された……それにより、打ち上げ前のアスカとマリのやりとりが描かれて、「Q」を初めて観た時の、「あれ、別の映画が始まった?」と言う違和感がなくなってしまったのはちょっと残念、と思ったり……
そして、これまでは、オリジナルの展開と描写を踏襲して来た新劇場版だが、ここに至って、オリジナルのストーリーラインから大きく展開を変えた――とは言え、この「Q」は、オリジナル劇場版で描かれた「サードインパクト」を、ネルフ本部だけでなく、世界に視野を広げて描くもの、と言える。
世界を広げ、登場人物らは世界の危機と14年の歳月を経てみな、“大人”となっているのに対し、碇シンジだけが変わらない――そこに、今となっては、「エヴァンゲリオン」を続ける事を強いられた庵野秀明の鬱屈、そして怒りを感じる――そんなシンジだからこそ、クライマックスの決断の、我儘さ、愚かさ、そして傲慢さは、正に庵野秀明が直面していたもの、そのものだろう。
そして、これを描いてしまったが故に、庵野秀明はまたしても行き詰まり、長い停滞の後に、完結編の「シン・エヴァンゲリオン」(新劇場版の「ヱヴァンゲリヲン」ではない事に注意)を生み出す事になるのだが、完結を迎えた後の今からみると、本作はエヴァンゲリオンのターニングポイントとなった、と言えるのではないだろうか?
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