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2026年10月24日06:27

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「ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記」感想

 これは、21歳でステージ�犬梁臘欧�んと診断され、24歳で亡くなった遠藤和による同題の手記を基に、「溺れるナイフ」の山戸結希監督が映画化したもの。
 主演は、「九月の恋と出会うまで」以来7年ぶりの映画主演となる川口春奈。共演を、高杉真宙が務めた。
 
フォト


 青森で暮らす遠藤和は、勤務先の寿司屋で将一と出会い、恋に落ちて同棲を始める。やがて、将一がプロポーズをしようとしたその時、和は突如倒れ、ステージ�犬梁臘欧�んと言う宣告を受ける。
 5年生存率13%と言う絶望を突き付けられながらも、将一は和との結婚をするのだった。そして始まった結婚生活の中、和はひとつの願いをかなえようとする――それは“わたしたちの子供に会うこと”。
 しかしそれは、抗がん剤治療を止め、がんの進行を早める、と言う重い選択を伴う……これには将一を始め周囲の人は反対をするのだが……

 これは、所謂“実録難病もの”映画であり、厚労省のタイアップ企画の頓挫などのネガティブ報道もあったものの、公開以来、順調に興行成績を伸ばしているようだ。
 これまで、これと言ったヒット作のなかった川口春奈にとって、これは代表作となる1本だろう。

 そんな川口春奈だが、本作製作に当たっての意気込みは相当なもので、約2カ月の撮影期間に10kgも減量するなどの役作りを行った、と言う。
 実際、本作の川口春奈はTV-CMで見る元気溌剌とした彼女とは大違いで、映画前半から顔色も悪ければ頬もこけ、本当の病人のように見えた。
 あと、出演者で印象的だったのは、やはり森田望智――思いっきりエキセントリックながん患者を演じており、彼女のこのキャラクターで1本の映画にして欲しいくらいだった。

 物語は、タイトルの「私の命の日記」とあるように、我が子に思いを残す為に書き綴られた日記を元にしており、映画は主人公である遠藤和の語りで始まる。映像に加え、状況から心境まで主人公目線で語って行くスタイルは、何事にも“判り易さ”を求める現代の風潮にピタリとハマったように思う。また、難病ものとしては明るく、前向きな語り口は、自身を勇気付けする為だろうか……迫る死に向かっての覚悟が生んだ言葉には胸を打つものがあるのは確かだ。
 更に、山戸結希監督は、映像にも凝り、構図で見せるカットや、TV番組出演時の取材映像などを再現したものなど、様々な工夫をしているのも見逃せない。
 これは単なるお涙頂戴ものと言うジャンルに収まらない、見所のある映画にはなっている。

 ただ、それでも中盤以降は、観客を“泣かせる”演出が繰り返されるのにはいささか疲れたし、エピローグもいささか冗長に感じたし、ラストの収まりも今ひとつ。
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