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2023年11月05日20:28

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映画「ゴジラ-1.0」☆☆☆

2023年11月5日劇場鑑賞

シン・ゴジラの逆張りがノイズになり振り切れていないため、結構脚本の粗が見える作品ですが、初代ゴジラより以前の戦後すぐを舞台にしたことで、より戦争の傷跡を意識した作品となり、そのことがこの作品にとってプラスに働いたことは間違いない。
ハードルを結構上げたため、厳しい条件の中最善を尽くしたのではないかと感じました。

物語は、戦後すぐの日本をゴジラが襲うという話です。

本土決戦用の新兵器震電や戦後補償の一環でイギリスに引き渡された重巡洋艦高雄を引っ張り出してゴジラと戦うため、トンデモ兵器やご都合主義的な設定は全くなく、あるものを使ってでゴジラを倒すために知恵をしぼるというストイックな話になっています。
個人的にはオキシジェンデストロイヤー位は登場しても良かったような気がしましたが、そこは仕方ないかなと思いました。

神木隆之介のなよなよ演技と覚悟を決めたあとの漢の面構えに役者魂を見ました。
浜辺美波のサザエさんファッション&髪型は決まっていました。
娘役の永谷咲笑はすごい可愛くて彼女の書いた絵を見て神木くんが命をかける決意するシーンはグッときました。

吉岡秀隆のいつものテンションで、誰も死なせない一人の犠牲も出さずにゴジラを殺すと言った場面、「えっ」って思ったら案の定作成開始直後に多くの犠牲が出ていました。
この映画、シン・ゴジラに対する逆張りを意識しすぎて、戦争映画的な自己犠牲により巨大な敵を倒すという話に舵を切れずになあなあで終盤の大見せ場に突撃するため、結果的に多くの人の犠牲によりゴジラを倒すという至極真っ当な話なのに、特攻は良くない的な話に着地するところが若干のモヤモヤする部分で、その点市井の民目線を排除し日本という国がゴジラを倒すというマクロな視線で描き切ったシン・ゴジラはすごいなと改めて思い知った次第です。

とは言え、民間主導でゴジラを殺すという無茶な任務を太平洋戦争で生き残った旧海軍軍人が自分たちの戦争観や後悔の念を払拭するという話になったのは感動的で良かったです。
序盤に出てきた整備兵をわざわざ探し出して整備を頼む理由が特攻のためと思わせ、そこに捻りを一つ加える展開などはまさに感動的でした。
劇中語られませんが、多分佐々木蔵之介も相当な視線を潜り抜けてきたようで、「誰かが貧乏くじを引かねばならない。」という言葉に重みがありました。

ゴジラという生物を殺す話に見せかけて、過去の戦争体験の清算をするような話でした。
初代ゴジラは戦争の影を思い出させる映画だったことから、このゴジラ-1.0は初代に対して最大限の敬意をもって制作されたことはよく分かりました、お勧めです。
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