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2023年03月02日00:00

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ちひろさん映画になる

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Netflix配信映画『ちひろさん』が新宿,池袋限定で劇場公開されたので足を運ぶ。新宿武蔵野館はモニュメント設置&舞台挨拶開催という力の入れよう。『愛がなんだ』『街の上で』『猫は逃げた』などの秀作揃いが際立つ今泉力哉監督による映像化。
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海辺のとある町(静岡県?)で、弁当屋の売り子をする元風俗嬢のちひろ(有村架純)を巡り、生き難さを抱えた人々が彼女を慕うようにゆったりと絡んでいく群像劇。淡々と流れる時間を綴った130分は、原作ファンとしても心地よかった。
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物語の中核 “孤独を手放さずに生きることの意味” を問うことが意識された演出に共感。度々の会話に出てくる “同じ星の人”ネタが、あちこちに散りばめられている各エピソードを結びつける共通ワードになっているところが実に映画的で上手い。お弁当が美味しそうに撮れているところも映像化ならではの重要ポイント。
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ただ原作を知る者には有村架純の演じる ちひろさんは、見た目が若過ぎ&可愛過ぎ感が否めず、もう少しやさぐれた雰囲気が欲しかったところ。底が見えないミステリアスっぽさが ちひろさんの魅力であり「死体を埋めた後はラーメンを食べたくなる」「自分が死ぬくらいなら父親を殺せばいい」などの名台詞を吐くには、有村版ちひろさんは年季がちょっと足りない。あと5年後くらいに同じキャスティングで続編を撮ったらドンピシャだろう。
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独りをこよなく愛することができる人間に辿り着くまでに、どれだけの人生経験が必要か。それを学習していく人々を俯瞰しながら、無意識に導いていくちひろさんは、苦しみや辛さの奥底の引っ掛かる部分に向き合える術を、じんわりと教えてくれる。
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漂うように過ごすことの難しさを考えさせられる原作を、とても誠実に映像化できていたことは嬉しかった。エンドロール後に劇場公開限定の追加映像があり、そこはNetflix配信では観られないらしい。他愛のないシーンだけど、本作の感性を表現するには最適の映像特典なので必見。
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人間が心の寿命を全うできる生き方って、思っているより難しいのかも・・・
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