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2022年12月10日23:33

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映画「ザリガニの鳴くところ」☆☆と映画「ある男」☆☆


映画「ある男」☆☆
2022年12月11日劇場鑑賞 

誰の人生を生きているのか、仮面を着けて演じているだけなのではないのか、そんな印象の映画でした。

物語は、「ある男」の正体を探るうちに、過去を変えて生きる人の人生に感化される人の話です。

ある男の正体自体はクライマックスではないこと、その背景にある人間模様を中心にしたことで、本当の結末やこの映画の冒頭のバーにある額縁(背中を向いた男が二人描かれている)を大写しにしてのタイトルが活きているところなんかは力量のある監督だなと思いましたが、映画「蜜蜂と遠雷」撮っていたようなのでそりゃそうですねと思いました。

映画本編とは関係ないですが、もし戸籍を交換すると仮定して、双方の同意があればバレないし、免許等身分証明書も紛失したことにして写真さえ交換して知らない土地に移れば確認しようがないのかなと考えました。
ただ、その人の人生を抱えることになるのでボロが出ないよう結婚とかできないのではなかろうかと思うのですが、その辺バツイチでコブツキの元人妻は甘かったのかもしれません。

主人公も在日3世として厳しい目にあったのであろうことが想像されるため、この物語の劇中ずっと他人の人生を追いかけながら自分の人生を考えているように見えました。
あまりネタバレしないように書くと、妻の実家の両親は在日朝鮮人に対する嫌悪を隠そうともしないくらいなので、妻との間も大分冷え込んでいるような描写もありました。
その辺り隙というか誰にでも居心地の悪い場所があるのである男を追うことが自分にとっての息抜きという表現になったのかもしれません。

依頼人に報告書を提出して、「今となってはあの人の過去なんて知らなくても良かったです。」と言われてからが本番でした、最後まで楽しめるので本当お勧めです。


映画「ザリガニの鳴くところ」☆☆
2022年12月10日劇場鑑賞

真相は初恋と共に湿地の奥底へと封印されていました。

物語は、湿地の娘にかけられた殺人容疑を巡る裁判をする過程で彼女の悲しい生い立ちが語られるという話です。

最初に、「ザリガニの鳴くところ」というのは比喩で本意は、ヤバいことが起きたら湿地の奥へ逃げ込めという意味です。
最後まで映画を観ると、湿地と共に生きた彼女の自然な振る舞いを指す言葉で、劇中でも語られる、「生きるためにみんな必死なのよ。」という言葉に集約されます。

雑貨屋の黒人夫婦は良い人達で、陰に日向に主人公を助ける姿に感動しました。
貝を納品することで現金収入を得たいとまだ幼い主人公が申し入れた時に、その考えを否定せず認めた懐の広さ、教会の寄付や好意で買ってあげたのか服や靴をあげたりと実の親子のような関係性でした。

主人公が自然を観察し図鑑にすることで生物学者として独り立ちする過程と、幼馴染の男と町の有力者の息子との恋模様が描かれるのですが、過酷な生い立ちを観ているため幸せになって欲しいなと思えるのと、主人公の力強さを上手く描けていて湿地の娘強しと思えるのがクライマックスへの盛り上げ要素にもなりとても良かったです。

裁判の結果は言わなくても判ると思いますが、その後のどんでん返しも込みでとても気に入りましたお勧めです。
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