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2018年08月07日23:12

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映画「万引き家族」☆☆☆

2018年8月5日(劇場鑑賞)

是枝裕和監督の映画を観るという覚悟を決めるまでダラダラと一月以上時を過ごしてしまったが、いよいよ腹をくくって観に行くことにしました。
観賞後の率直な感想は、「良い映画だったけど重たくて後味も悪い。」でした。

物語は、この現代日本の片隅に一人では生活することも困難な貧困層の人々が寄り添いながら暮らす家での生活を描いています。

細部に渡って語りたいですが、そんなことしてるとキリがないため、今回は是枝監督の作風に沿って論じたいと考えます。
是枝監督の作風は、大きく分けて2つ。

�〜碓�で物事を片付けずありのままを映すドキュメンタリータッチなところ。
※判断は観客に任すというスタイル。
家族描写の細密さは、台詞や家の中での人の配置などとても計算されています。
疑似家族であることから、子供はお母さん、お父さんとは呼ばない。
一方でりんちゃんは「お兄ちゃん」と台詞でしっかり言います。
これの演出により、りんちゃんを特別な存在として強調しつつ、その他家族の人たちの繋がりが空虚であることも観客に違和感として伝わる。

そのことは、りんちゃん(当時はゆりちゃん)を拾ってきた日の夕食シーンで、同じ食卓を囲まず、みんな好き勝手に色々なご飯を食べていることからも家族でない個々の集まりであることを示している。
※この食事シーンを覚えておくと物語中盤にみんなでトウモロコシを食べるシーンが、とても家族らしく見えて良い雰囲気だと感じる。

この映画は、スイミーの寓話を話すことで映画全体の構造を示している。
※りんちゃんはスイミーで、赤い魚たちがバラバラだったのをまとめる役割を果たすということ。
その一方で、血のつながりはないが「傷」により親子であるかのようなイメージを植え付けている。
安藤サクラはクリーニング屋に勤めているためアイロンの火傷があり、りんちゃんも火傷の痕がある。※なんでりんちゃんが火傷しているかは聞かないのもスマート。
リリー・フランキーは日雇い労働の現場で脚を怪我するが、物語のクライマックスで兄ちゃん(演:城桧吏)はりんちゃんを守るためにわざと万引きを見つかり脚を怪我します。

�∋厂鬚紡个靴涜翹椶鯏呂気左従譴脳�況を伝え、その子の言葉で台詞を言わせるところ。
※真に迫る鋭い台詞が観客の胸に刺さる。
お兄ちゃんは、男の子から男子に変化する時を朝立ちと松岡茉優の胸のドアップで表現している。
りんちゃんは、マンションのベランダに放置されているところをリリーフランキーに見つけられ、最後はベランダの塀を乗り越えて外を覗き見るところで映画が終わる。
※解釈が難しいですが、振出しに戻ったとみるか外を知り成長したとみるかはあなた次第。
りんちゃんの、どう見ても虐待された擦り傷を転んだというシーンは胸が苦しくなった。
新しい服を買ってもらう(盗むんだけど)ときに「ぶたない?」と聞くりんちゃんの台詞に対して、最初は意味が分からなかったけどラスト親元に帰されたとき、母親が言うこと聞かないりんちゃんに「服買ってあげる。」という恐怖描写にゾッとしました。

松岡茉優のJKリフレシーンや安藤サクラのエロい背中がなかったら、映画館で発狂していたかもしれないくらい重たい映画でした。
他人にはお勧めしませんが、良く出来た映画であることは間違いありません。


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