レイプもので監督ポール・バーホーベンと聞けば、一部好事家の間で注目されていた本作ですが、実際に劇場鑑賞すると監督の作家性全開な「女尊男卑」映画でした。
注意!この感想には「レイプ」とか「セックス」等性的な文言が沢山あります。
その単語を使わないとこの映画の良さが伝わらないと判断した結果であり、個人の性的な嗜好を示している訳ではありません。
物語は、レイプされた主人公が過去のトラウマから警察の力を頼らず自分で犯人捜しをする。その過程で主人公と周囲の人々の人間性が明らかになっていくという話です。
レイプという言葉が頻出するけど、この映画においてはセックスのプレーの一種みたいな位置づけで、感情を露わにして泣きわめいたりすることは無いです。
逆に淡々としていて、盛り上がりには欠けるかなと思ったほどです。(誤解を招く文章)
もっと端的に要約すると、「暴行された女性が犯人に復讐する」という単純な物語ではありません。
主人公(イザベル・ユペール)は犯罪者の娘として世間から散々な目にあった経験から、自分で何でも解決する究極に自立した人間で、悪い言い方ですが自分が法律(王様)な感じの人です。
特にその犯人捜しの方法は驚愕で、会社内に犯人がいると睨んだ主人公は疑わしい社員を尋問しズボンを下ろさせます。※レイプ犯は割礼しているため。
それ以外の描写も結構エグくて、レイプ犯に計3回レイプされるのですが、2回目は犯人と承知の上で普通に(犯人から)誘われてセックスすると男側が普通じゃ燃えないって暴力的に犯すとか不謹慎極まりないですし、3回目は主人公が犯人をレイプさせるように追い込んでいくという、これ書いていて意味伝わりますかね?って思うような展開です。
それから、この映画に出る男はみんなクズで、特にビジネスパートナーで親友の旦那は最低レベルの糞野郎で、むしろレイプ犯とか可愛い方です。
主人公が怪我しているのに、セックスしようよってホテルに強引に誘ったり、オフィスでペッティングしたり、「オス」としては羨ましいが一人の人間としては全然共感できなクズでした。
ちなみに、犯人の言動を思い返しながら犯人の奥さんが最後に言う台詞(あなたのお陰で助かった。)を聞くと監督の宗教観(無神論者でカトリックに嫌悪感を持っている)がよく分かります。
※多分、奥さんも犯人の性的嗜好に嫌々付き合わされたんだろうと推察される。
台詞の意味、細部の演出など書き足りないけど、これ以上書くとネタバレ全開なうえに過激な言葉が増えていくので、この辺で終わります。
でも、本当にポール・バーホーベン映画は面白いです。
ただ、この映画はかなり劇薬なのを覚悟して観に行くことをお勧めします。
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