旧友にあてたもの・友愛のおかしさ

何故、友情からの社会活動、恋愛や結婚ができないか。友情の根は理性。理性は尊いが、大きな社会を理解したり、深い心理や魂の問題である恋愛や結婚も解決などはできないからです。だから、ＶＹＳの友人関係からの社会活動もうまくいかなかった。本当に友情は限界が狭いです。
　　恋愛はパトス・感性の働き。だから奥が深いが、もつれると悩みも深くなる。無論、友情からはそれになり得ないわけだ。感性からの友情はこれまたあり得ないし。「恋愛は友情の延長」みたいに考えていると、障碍者や諸々の被差別者のその微妙な問題も出てこない。それが判らない人が多かったのは、ＶＹＳ最大の欠陥でした。又、「恋愛は友情の延長だから、異性に友人になれば恋人もできる」という助言はしてはいけないし、そう助言する人や、思っている人はバカだと思います。僕もかつてはそのような事を恋に悩む人に言ったわけですが、バカな事をしていたと反省もしています。
　　大人と子供が友情を作る事は考えられないね。７８年に子供会に行った人達を思い出すと、いずれも友情の限界を感じた人たちではなかったか。「友人にしか関わらない」では、福祉も、社会自体も成り立たない事に気が付いた人たち。無論、僕もその一人たったが。もっと大きなものを求めて、子供会に行ったわけです。行って良かったです。
　　「友人になれる人とだけ関わる。友人になれない人たちとは関わらず、切り捨てる」が友愛主義の恐ろしい点ですね。フランス革命後はそのような事が多かったし、ナチスもそうですね。友になれないユダヤ人などを切り捨てていった。ナチスも、ムッソリーニも実はフランス革命の友愛派の末裔なのです。