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2015年02月03日22:05

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未体験ゾーンの映画たち

 ヒューマントラストシネマ渋谷で今年も開催の「未体験ゾーンの映画たち」を見に行く。洋画文化の衰退のせいか、昔なら公開されるような映画が未公開となったりする。そんな映画を見せてくれるので、シッチェス映画祭と並んでこの劇場の好企画だ。それほど見ているわけではないが、かつてヘラルドがまとめて公開したアクション物より打率は高い。去年はポール・バーホーヴェン監督の「トリック」が良かった。今年も通う。
 「オキュラス 怨霊鏡」。鏡の呪いによって両親を失った姉と弟が、大人になって鏡を粉砕しようとする。AV機器を駆使して呪いに対抗しようとする姉弟の現在と、両親が死んだ過去を交互に描いているが、これが後半に溶け合ってくるのが面白い。姉は19世紀に始まる鏡の呪いを語るが、全て思い込みの可能性もあり、このサスペンスもよし。予想より楽しめた。
 「ホラー・シネマ・パラダイス」。父が遺したホラー映画専門映画館を存続させようとするヒロイン。ところが母が映画館を売却しようとする。衝動的に母を殺してしまうが、防犯カメラに映った殺人が、スクリーンに映ってしまう。観客はこれを自主映画と勘違いし大喜び。ヒロインは次々殺人映画を撮り、自らの劇場にかける。
 コメディなのだが、映画館の佇まいや、気弱なヒロインが連続殺人犯となってい行くなどの雰囲気がいい。映画が文学のパロディなのは、ヒロインが図書館司書のせいか。エンドクレジットの劇中映画ポスター展も楽しい。「アメリカン・パイ」シリーズのナターシャ・リオンが健在。
 「ロスト・フロア」。スペインのサスペンス物。離婚寸前の弁護士が、別居している妻のマンションに子どもたちを迎えに行く。階段で降りた子どもたちが、途中行方不明になる。
 父親の焦燥と、怪しい住人たちや自らの抱える事件との関連を調べる前半のサスペンスが、先が見えず面白い。しかし後半突如犯人を明かした後の展開に無理があり、失速したのが惜しい。
 「特捜部Q 檻の中の女」は、原作を読んでいる。敏腕刑事がある事件で閑職に回されるのはよくある。地下に追いやられるのは「シャーキーズ・マシーン」を思い出す。原作を手際よく映像化しているが、やや薄まった感じ。アサドのキャラクターがちょっと弱いのではないか。「お前より立派な人間を何人も殺した」と犯人に啖呵を切る場面は残してほしかった。犯人の人生を見せる場面など、いいところもあり、それなりに楽しめた。
 まだ興味のある作品もある。後半も見に行きます。
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