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2023年10月22日23:10

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【展覧会】キュビスム展 美の革命(国立西洋美術館)

展覧会はポール・セザンヌからスタート。パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによる実験的作品、フェルナン・レジェとフアン・グリスによる展開を経て、ドローネー夫妻、デュシャン兄弟、外国人画家(マルク・シャガールやアメデオ・モディリアーニなど)へキュビスムが広がっていく過程を見ることができた。
全体的に地味な色遣いで落ち着いていて、センスが良い。新しい表現方法を求めて模索する画家たちのエネルギーが感じられる。キュビスム系だけで約100点(資料を含む)を貸し出せるパリのポンピドゥーセンターの凄さも体感できる。久しぶりに最初から最後まで楽しめた展覧会だった。

私の好きな近代の作品ばかりで、数点をピックアップするのが難しいのだが、意外で面白いと思ったものを以下に記載しておく。

マリー・ローランサン「アポリネールとその友人たち(第2ヴァージョン)」:
ローランサンといえばピンクとグレー、透明感のある作品という印象だが、本作は茶系でマット。ベタッとした感じが珍しい。

フェルナン・レジェ「婚礼」:
レジェの作品は鮮やかな色と力強い輪郭線が特徴的。しかしこの作品はくすんだ色合いでフィギュアも輪郭も柔らかい。シャガールのような雰囲気も感じられた。日本初出品とのこと。

マルク・シャガール「キュビスムの風景」:
色数が少なく、シンプルかつ抽象的。ぶっ飛んではいるけれど具象画、色も豊富で豪華なシャガールの他の作品群とは正反対。


美術館の版画素描展示室で開催されていたのは、「もうひとつの19世紀 ブーグロー、ミレイとアカデミーの画家たち」展。キュビスム100点超を鑑賞した後だったからか、正統派の作品が一層美しく穏やかに感じられた。

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