電車が遅延して、開演時間に間に合わなかった。でも、そのおかげで、カメラマンしかいない2階席に案内してもらえた。ピアニストの手が見たいと思っていた私にはうってつけ。結局、ずっと2階で聴いていた。
聴けた曲とその感想を以下にメモしておく。
J.ブラームス「子守歌」
有名な曲だが、生で聴いたのは初めて。さすがにブラームスだけあって、子守歌と言いつつ低音が響く。
J.ブラームス「ハンガリー舞曲 第1番」
こちらも有名な曲。元々は1台4手のピアノ連弾曲だが、ブラームス自身が独奏用に編曲した版を使用。4手の曲だから当然音域が広く、しかもブラームスなので重厚、スピードもあり、短調だけれども華やかな演奏。
J.S.バッハ「平均律クラヴィーア曲集第1巻第23番」
う〜ん、プロが弾くフーガはやっぱり違う・・・(憧)。
W.A.モーツァルト「幻想曲」
短調で、ちょっと地味だと思っていたら、後半は音域の広いカデンツァが複数回入ってきて、意外に派手な曲だった。
W.A.モーツァルト「デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲」
短調、アダージョ、派手なフィナーレ、どのヴァリエーションもモーツァルト的な音運び。変奏曲は、1つのテーマから無尽蔵にアイデアが出てくるモーツァルトの天才性を体感することができる。
C.ドビュッシー「前奏曲集」より「ピックウィック卿を讃えて」「亜麻色の髪の乙女」「ミンストレル」「花火」
ミンストレルは私の大好きな曲。めちゃくちゃに弾いているようなところが面白く、つくづくドビュッシーは天才だ!と思う。
花火では衝撃的な瞬間を目にした。手首の内側で鍵盤を叩いている?! あの奏法は何?!
アンコールはシューマンの「子供の情景」から1曲、ショパンのエチュードから1曲。
駒場東大前駅近くの小さいながらもモダンなホールは天井が高く、教会の中にいるようにも感じられた。
出演:福田可織(ピアノ)
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