mixiユーザー(id:18419990)

2021年10月12日15:50

24 view

プラトン国家下@読中感想文

 上巻は読破したといえない。神の話は飛ばした。アポロンとかハヌマンとかノウマクサンマンダーとか興味ない。お釈迦様は無神論者だったんだぞ!スッタニパータとかちゃんと読んでないだろ!と指摘されたら、こう言う。ごめんなさい、読んでないです。

 のっけから脱線したが、最初のトラシュマコスを論破するくだりは面白かったのだがだんだんつまらなくなる。
 ヒットラーを連想させるような優生思想とか私有財産の否定とかのくだりで、もう読むのをやめようかと思った。後者は前世紀に大小様々な実験が行われて全て失敗に終わった。大は共産主義であり、小はヒッピー文化やヤマギシズム等。こんな古い理想論を読むよりも、近代のそれを実践して失敗した過程を考察したほうが有意義ではなかろうか?そこでググる。ネタバレ上等である。だが、そのネタバレを読んで、もうちょっと読みたくなる。正解だった。

 イデア論!肝心な所を読まずに終わる所だった。すごく面白い!俺は知る人ではなく思わく(ドクサ)するだけの人だったのだ!

 とはいえ、このイデア論を軽々に信じるわけにはいかない!私はいままで全ての事象は相対的なものだと信じて生きてきた。唯物論というそうだ。科学でいう原子論でもある。全ての物質は分解されて原子に行き着く。いや原子もさらに分解されて中性子とか陽子とか。そんな細かい事はどうでもいい。要は科学的に追求すると全ての事象は装置に過ぎない。例えばとある学者が言った「生命とはタンパク質の存在様式に過ぎない」じつに当を得ている。科学的には人間は特別な存在ではない。宇宙の中で物質が様々な営みを行った。その一形態に過ぎない。だから、そのような存在に善も悪もない。それが唯物論だ。

 この唯物論は義務感とか、その他しがらみにがんじ絡めにされた人にとっては良い処方箋だ。だが副作用もはんぱない。善も悪もないのだから自由だ。だがそのような自由を与えられた者はその後どうしたらいいのか?
 やはり哲学の助けを借りなければならない。ネットでイデア論をみると、ちょっと良い表現があった。三角形の内角が180°になる定理。これは宇宙が始まった時から決まっていた。人類が発生してその存在に気がついた。とはいえ善や悪が宇宙の発生と同時に生じたというのには承服しかねる。続きが書いている書があるというので読むことにする。

 今、本書の下のはじめ頃を読んでいるのだが、そこに船乗りの比喩が述べられていて、ちょうど私が職場でイライラしている事象に合致する。このあたりを私の意訳(つまり私の主観が含まれているので本書が述べようとしている事と異なるかもしれない)で抜粋する。
 船長は無能なお人好しである。船乗り達は重要な立場に立つ為に船長に取り入る。船長にうまく取り入った者を他の船員が持ち上げたりする。だが本書は言っている。本来有能な船乗りとは気象や波や操船の技術に知悉した者であるはずだと。

 哲学がある程度わかる人には噴飯もののナイーブな事を書いてるな、と思うだろうが、私には今の所これで手一杯である。ポストモダンとか資本主義の行方とか私には手に負えないだろう難問が前途に並んでいるのだから。
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2021年10月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

最近の日記

もっと見る