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2020年11月01日22:33

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今週のオークラ

 上野オークラで山本淳一監督の新作「ギャル番外地2 また締めさせてもらいます」を観る。前作のラストで旅立ったボウイがたどり着いたのは、ファムシティとは反対の男尊女卑の土地。毒を盛られ、解毒までここから出られなくなったボウイは、男装してこの地にとどまる。
 前作は文明の崩壊した都市のビジュアルは面白かったが、肝心の話がもたついた感じで、いい印象は残っていない。しかし今回の山本演出は、話の見せ方がうまくなっている。冒頭のアクションシーンから、この土地を牛耳る悪の一家へ。ここで彼らの凶悪さを見せる。ここのタッチは西部劇風。ボウイを匿う青年が、この一家で唯一善良な末弟であるのも西部劇を思わせる。
 この一家には女奴隷がいて、家の仕事やセックスの相手をさせられる。その1人のエンジェルは、ここからの脱出を夢見るが、あくまで願望。具体的な行動など考えもつかない。それがボウイと出会うことで変わる。
 エンジェルとボウイのレズビアンシーン、初めて男に逆らう場面でテーマ曲が流れる。この歌はエンジェルの意識の変化であり、これが見せ場になっている。エンジェルはもう1人のヒロインだ。 
 また、男装したボウイが使うボイスチェンジャーは、前作で口のきけない恋人に言葉を与えた機械を思わせる。そして過去の記憶を映像化すると思しき装置や、赤いコートが実はパワードスーツ、次男が股間につけているペニスのような銃など、小道具も楽しい。
 ボウイの正体がばれる場面があまりにあっさりしていたり、がっかりさせられる箇所もあるが、絶体絶命のところに駆けつける仲間のタイミングの良さなど、山本監督は腕を上げている。2部作として作られた作品以外で、話のつながった続篇はピンク映画には珍しい。3作目もあるのか。次回作に期待。
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