失礼な奴

英国全体かどうか知らないが、ロンドンはロックダウン状態。
よほど必要でない限りは外出しないこと、と言うわけ。

そこで全国チェインのスパーマーケットが月水金の朝８〜９時の間は高齢者優先時間を設置したのだが、夜型の私には早すぎて利用していなかった。
で今日はどうしても様子を知りたくて行く決心でいたので朝早く飛び出した。
が、やはり遅刻。
スーパーの前には長蛇の行列。
と云っても２メートル間隔に並んでいるので20名にもならないだろう。

店の中は少数の人数が買い物、お互いのスペースを保てるように人数制限している。
消毒剤、消毒ティッシュ等の棚は全て空。
野菜果物類は豊富。
肉類もまあまあ有る。
缶詰類はとぼしい。

何も買いだめしなければ普通通りにあるはずといった状態。

さてレジに並んだとき面白いことがあった。
ここでも２メートル間隔で並ぶように線が引いてあった。
私の前の人がパッキッングするために前方に移動したので、バスケットの品物をレジカウンターに並べるために１歩前進。
前の人との感覚は約２メートル。
けど突然店員の黒人女性が現れて線の内側に下がりなさいと命令口調。

でもここからでは品物を移せません、と私。

ともかくそこまで下がりなさいと店員の女性。

でも品物を

下がって下がって

このやりとりを見ていた隣の列の背の高い男性が
あんた失礼じゃないか！
店員は意に介していない。
失礼だよその態度は！
店員は彼を無視してレジのカウンターの消毒を始めた。
なんだ、消毒したかったのか、ならそう言えば良いのに。
突然下がれなんて言うから、、、
消毒が終わったので品物を並べ始めたら、隣の他の男性が本当に失礼な奴だよと独り言。
先ほどの男性がそれを耳にして

なんだよ、なんのことだ、俺のことかい？

いやいや、あいつは失礼って話。

やっぱり俺のことかい、俺は店員があのお婆さんに失礼だったからそれを云ってたんだよ。

と二人の間で口論になりそうだった。

が、ならなかった。
外は春の朝日が注いでいた。