mixiユーザー(id:4575561)

2019年10月29日04:54

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とある、平行線 288






いつものように
職場近くのコンビニで
1番隅に置いやられた
灰皿の前で


9月の空は
夏休みによく行った
海のように
澄み渡り


少し秋の風を
匂わせながら
入道雲を全て薄く伸ばして行く



太陽は
東側の高層マンションの
屋上から
懐中電灯のように
ピンポイントで
こちらを照らし続ける


ボーっとタバコを吸いながら
ボーっとしてるようで考えていて
考えているようでボーっとしながら


街の景色を一つずつ数える



駅まで走る小太りの女性
いつも不機嫌なマンションの管理人
アネロのカバンを背負ってるのは、やっぱりちょっと小太りの女性が多い気がしたり、しなかったり
土方のおじさんは見た目通り短気

スタイルのいい美人が通ると、おじさん達の視線が美しい平行線を作り


毎朝目が合ったりするのだけれど、
やっぱり永遠に交わる事はないような
平行線
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