広島は岡山の隣県なのだが、びっくりするくらい情報が入ってこない。ということを、転勤で広島に住んで初めて知った。
ナタリー(遊園地)もフラワーフェスティバルも知らなかった。城があることも知らなかった。
言葉も、語彙は似ているが、全体的な聞いた感じが全然ちがう。岡山弁はマシンガンのようにハイテンポだが、広島弁はゆっくりと歌うように聞こえた。
ところで、広島はあまり好きじゃない。昔はそれなりに親しみがあったのだが、住んでみて嫌いになった。
旦那には申し訳ないが。。
広島の人は、そこが中国地方の中心だと思っているふしがあって、ある広島ローカルの番組を知らないと言うと、驚かれた。それに逆に驚いた。
岡山弁で喋ると「訛ってる」的に突っ込まれる。そっちこそ広島弁じゃろうがーー。「関西風広島弁?」に至っては、関西でも広島でもねーわ!と思う。
あとは、「ええじゃん」とかいうキャッチフレーズを中国地方じゅうに広めようとしたり(「じゃん」は広島弁)、ただのローカルルールを宇宙の真理のように言ったり。
広島は中国地方で一番大きい。でも中心ではない。
それと、原爆ドームが苦手である。電車の窓から見えそうになると、下を向いて座っていた。
残酷な現実から目をそらすな、みたいに言う人もいるが、ごめんなさい、勘弁してください。
どこにいても、日本じゅう古戦場だったり、空襲を受けていたり、同じだよ、と言い聞かせたりもする。でもそれは、あんなにそびえ立っていないから。
広島にずっといる人は、ただの日常の風景の一部になっているらしく、仕事から帰りがてら気軽に連れて行かれたりした。近くに来たからちょっと御参りしとこう、みたいに。ひぃー、助けてくださいー、とわたしが思っているとは、その同僚は知る由もないのであった。
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