上野オークラで「マジカル・セックス 淫ら姫の冒険」を観る。主人公の売れない漫画家は、食うためにエロ漫画を描こうとする。しかし童貞だし、彼女とは売れるまでセックスしないと誓っている。女を知らない主人公は悩むが、そこに自分が描いた女性キャラクターが具現化して現れる。
ここで2人がセックスすると思ったら、なんと主人公を女のキャラクターに変えてしまう。主人公は女としての性を体験する。
こんなストーリーだから、当然コメディ。しかし「人類最後の希望」のサイボーグや、突然の人体破壊描写など、話があちこちに飛び、散漫な印象を受ける。久保新二さんが「尾崎クン」を思わせる役柄で登場したのは嬉しかったが、これも1シーンのみ。
性器の擬人化や、最初と最後の、なぜかトイレで女性とカラミながら主人公の漫画を読む編集者の態度の違いなどは楽しかったが、映画としては不満が残る。
山本淳一監督は、以前「ミートボール・マシン」を観た。それ以外はVシネの印象しかなく、ピンク映画とも関わっていないのではないか。そのせいかポスターも漫画風の絵でポップだし、出演者も見慣れない人が多い。
大蔵映画としては、新しい血を入れたかったのか。今回はうまく行っていないが、こんな試みはまたやってほしい。
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