昨日の変に不吉な天気

昨日のこと、変な空というか天気に気がついたのはスーパーからの帰りだった。
ゴン太のためのチキンを買いに出かけた時、結構風があるのに気がついた。
枯葉が時々転がっていた。
小枝も揺れていた。
周りは明るいのだが青空は見えなかった。

帰り道歩きながらふと空を見上げた。
青空は見えないが、何か分厚い幕の向こうで太陽がオレンジ色に輝いている。
その周りもオレンジに染まって、よくよく見ると地上もなんとなくくすんだオレンジっぽい空気に包まれているような雰囲気。
あたりが澱んでいて重い。
気温も変に暖かい。
なんだか全てが停滞しているような怪しげな空気なのだ。
秋の爽やかさは微塵もない。
こんな異様な天気は初めて。

帰宅後、骨つきチキンを火にかけ、ささみの柔らかい部分を薄切りにしてゴン太に与えた。
食欲がおちて猫食は食べなくなっている。

買い物を片付け、居間で一息ついていると孫娘が帰ってきた。
「ねえねえ、変な天気だと思わない？これはね今台風がイギリスを通過しているかららしいよ。心配ないけどね、主にスコットランドの上らしいから。」

なあんだ、そういうことだったのか。
これで今まで体験したことのない変に重い不吉な雰囲気だったその謎がいっぺんに溶けた。