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2017年09月07日07:11

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屈強な男が私の部屋に

屈強な男が私のこの部屋に入って来るなんて予想もしなかったのだが。
それは今日の昼過ぎだった。

外壁塗装はまだ終わっていない。
けれどあと3階の窓がまだなのだ。
この窓は家の内側から仕事すると言っている。
なぜなら家のサイドに面している窓で、サイドには鉄筋を組み立ててはいなかったから。
一昨日パテオに組んでいた鉄筋は取り外された。
これでやっとキッチンのドアが開けるようになってホッとしている。
パテオにはまだまだ切り落とされたジャスミンと一昨年突然死んでしまったぶどうの木の山がある。
毎日少しずつ刻んで処理しているので残り2、3回頑張ればクレアできそうな量なのが嬉しい。

ところが他に心配なことがある。
最近やっとオフイス用のプリンターを購入した。
何ページも多量に印刷できるプリンター。
届いたのを見るとこれが予想外に大きく、3階の私の部屋に運ぶには二人の男性が必要。
そこで外壁塗の気のいいおじさんに頼んでみたところ、快く引き受けてくれたのだが、時間がないらしくまだ居間の中央に置かれっぱなし。
そして先日「明日はドアと3階の窓をやるから」と言ったまま、おじさんは現れずいつ来てくれるのかも連絡がない。

まあ、何軒もの仕事を引き受けてやりくりしているらしいから、そのうち連絡があるだろうと心配はしていない。
が、問題はこのどでかいプリンターだ。
届いてからすでに1週間以上になる。
図面には二人で両脇から抱えて運ぶように描いてある。

早く使用できるようにしたい。
下宿人と孫娘で運べるだろうかと色々案じていた。

ところに突然外で騒がしい物音。
あ、表の鉄筋を取り払いに来ている。
しばらくしてドアを開けた。
屈強な兄さんたちが分厚い板や鉄筋を取り外している。
ちょうど責任者らしい兄さんが私をみて声をかけてくれたので、迷ったが勇気をかき集めて声をかけた。
「ハイ、あのー、ちょっとお願いがあるんだけど。」
「おお、なんだい?」
と気さくに近寄って来たので、大きく息を吸い込んで言ってみた。
「やってもらえれば凄く助かるんだけど、重いプリンターがあるんだけど、それを上の階に運んでもらえないかしら?」
「あ、いいよ。」
ドアの前までやって来た兄さんは5人の中でも一番体格が良い。
「でも重いし大きいから二人じゃないと無理なのよ。」
兄さんはもう足を踏み込んで
「どれどれ、やっ、こりゃあでかいね。」
「でしょ?二人じゃないとね。」
「どれくらい重いんだ?あ、これなら俺一人で運べるよ。」
兄さんは「よっ」と声をあげてプリンターを抱き上げると3回まで一気に運んだ。
途中ちょっとよろけてハッとしたものの、すぐにバランスをとって無事だった。
「わあ、ありがとう、凄く助かったわ。」
「そりゃよかった。」
すでに階段を降りる兄さんに背後から
「あのー、これ少しだけどビールでも飲んで。」
兄さんお札を見て
「え、本当にいいのかい?いや、ありがとう!」
わー、良かった。
問題解決。

それにしてもこんな屈強な男性が私の寝室に入って来るなんてこれが最後だな、きっと、ふふ。





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