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2015年12月06日18:10

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冬はつとめて

清少納言の枕草子の

冒頭の言葉。

『春はあけぼの。

夏は夜。

秋は夕暮れ。

冬はつとめて。』

春はあけぼのがよい。
じょじょに白くなっていく山際が少し明るくなって、紫かかった雲が細くたなびいている景色がよい。

夏は夜がよい。
月が明るい満月のころは言うまでもなく、
闇の新月のころも、
ほたるが飛び、ほのかに光って趣がある。
雨などが降るのもよい。

秋は夕暮れがよい。
夕日がさして山の端にからすが、ねぐらへ行こうとする様もしみじみとした情緒がある。

まして、雁などが連なって飛んでいるのが趣が深い。

風の音や虫の声なども言うまでもない。

冬はつとめて(早朝)がよい。
  
雪が降っている朝は言うまでもなく、
霜が大変白い朝も、非常に寒い朝に火などを急いでおこして、
炭を持って運びまわるのも、大変似つかわしい。

この冒頭の言葉だけでも、平安時代の人々の生活や風景がうかがえて、興味深いです。

古典に接すると、昔の人も同じだったんだと気づかせてくれます。

私達は古代からの血を引き継いでいる訳ですから、その時に感じた感性も引き継いでいると思います。

冬は早朝が良いのですね。

ラジオで岸恵子さんが
自作の本を朗読していました。

タイトルが古今和歌集からとったと語っていました。

タイトルは
『わりなき恋』です。

わりなきとは

苦しい、辛い、
どうしょうもない

という意味です。

人生とはわりなきもの、
四季を心のよりどころにして、

生きていきましょう。


合掌




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