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2015年01月26日11:10

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【オペラ】さまよえるオランダ人(新国立劇場)

ワーグナー、理解不能なストーリー、2012年に一度見ている演出、ということでテンションは上がらない。期待と希望が抱けるとすれば、2012年6月の「ローエングリン」でエルザを歌ったメルベートと、2014年11月の「ドン・カルロ」でフィリッポ二世を歌ったシヴェク、この2人の歌声を再度聴けるという点だった。

オーケストラは端正で、キレイにまとまっている。合唱も迫力があって良かった。ソリストたちも期待どおり。
だが、どうしようもなく眠い。2幕目は記憶が断片的で、オランダ人とゼンタの二重唱はほとんど聴けていない。さすがに3幕目の大合唱で目が覚め、以降は真面目に鑑賞できたけれど(そういえば前回のオランダ人も寝落ちした・・・)。

逆ギレしてオランダ人に呪いをかけてしまう神の、何と技量の狭く執念深いことか。
初対面の人に「娘をくれ」というオランダ人もいかがかと思うが(彼の場合はほかに方法がないのだが・・・)、財宝に目がくらんで喜んで娘をさし出そうとするダーラントにも呆れてしまう。
見ず知らずの男のために死のうと思っているゼンタも、ある意味、気味が悪い。

ワーグナーにしてはコンパクトで上演しやすい、というだけではないはずだ。それなりに奥深く、魅力的な作品なのだろう。
だが、私はこの作品の深遠さを一生理解できないように思う。今回のように素晴らしい音楽を聴いても、感動するどころかバカバカしさが払拭されないのだ。
・・・相性の悪い作品が存在するということが分かったことも、大きな収穫ではあるのだが。


芸術監督でもあり今回のステージの指揮も務めた飯守泰次郎氏が来シーズン(2015/2016年)のプログラムの説明をするとのことだったので、公演後もホールに残って説明会に参加してみた。来シーズンは見たことのない作品だけを鑑賞するつもりだったのに、説明を聞いてしまうと全部の作品が面白そうに思えてしまう(^^;



演出:マティアス・フォン・シュテークマン
指揮:飯守泰次郎
ダーラント:ラファウ・シヴェク
ゼンタ:リカルダ・メルベート
エリック:ダニエル・キルヒ
オランダ人:トーマス・ヨハネス・マイヤー
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