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2013年01月25日05:43

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尖閣と沖縄

■安倍首相「尖閣上空は私たちの空」中国けん制
(読売新聞 - 01月23日 19:17)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=20&from=diary&id=2298516

昨今日本人の愛国心を呼び起こすことに多大な貢献をした尖閣諸島は、周知の通り沖縄よりさらに南に位置する無人島群である。地理的にはいわゆる先島諸島(「さきしま」と読むのだが、国賊の作ったワープロでは変換しない)の一部で、日本の本土よりむしろ台湾に近い。1972年の返還までは沖縄と一緒に米軍に占領されていたし、今日の行政単位では沖縄県石垣市に属することになっているのであるが、実は琉球諸島の中でも辺境であり、多くの日本人が知らないし興味もない文化や歴史を有するところよりさらに遠くにある国土なのである。

そんな遠くの島や岩に我々がこだわるのは、それが日本の領土だからである。しかも、尖閣付近は天然資源の宝庫らしいので、経済的利害もある。国の領土と資源を外国から守らずして主権国家を名乗ることはできない。

他方で、その尖閣諸島よりも近くにある他の琉球諸島もまた我が国の領土であり、いろいろな資源を有している。しかも、無人の尖閣諸島と違って多くの日本人が住んでいる。周知の通り、琉球には中華秩序の枠組みの中で独立した王国が存在していたのであるが、尖閣諸島に先駆けて1879年に琉球処分で強制的に沖縄県として明治日本に編入されてしまう。強制的に大日本帝国に編入されたのは琉球だけに限らないし、この琉球王国も辺境の島々から見れば元は武力や外国の支援をを背景に他の島々を支配してきた中央権力であるらしい。みんなが平等に日本人になったのならそれは進歩じゃないかと言えそうであるのだが、実際には沖縄出身の人々は同胞である日本人から様々な差別を受け続けることになる。

日本、米国、中国という帝国の間の権謀術数に翻弄されてきたのが沖縄の近代史だ。一応日本の国土、国民ということになっているのであるが、太平洋戦争では本土を守るための捨て石にされ、敗戦後は米軍の駐留と引き換えに米軍の占領下に置かれ共産主義から日本と世界を守る砦とされ、返還の際も米軍駐留継続と引き換えという密約が交わされたらしくて、今日でも我が国の国防において桁違いの負担を強いられている。侵入侵犯じゃなくて、外国の軍隊が基地を建設して常駐しているのに、本土の人は文句を言うどころか、大事な客人に失礼がないようにという方にばかり気が回る。なのに、沖縄の人が不満でも漏らそうものなら、国の恩を忘れた国賊どもとこっぴどく叱りつけられる。

尖閣諸島が我々の愛国心を燃え立たせるのは尖閣諸島に対する愛からではなく、中国に対する憎しみである(台湾も領有権を主張しているのだけど、親日家の多い台湾には一応愛想笑いを欠かさないのが日本の礼儀ってもんだ)。愛国者を自認する日本人の多くは実は日本を愛しているのではなく、お隣の国々を憎む自分を愛しているのである。こんな人々に人の住まない岩以上に日本の国土と国民を愛してもらうには、まずは中国政府に沖縄の領有権も主張していただかないとならない。
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