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2023年03月05日02:39

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26世紀青年@観賞感想文

 原題はIdiocracyだから20世紀少年とは縁もゆかりもない。まあ「続・夕日のガンマン」みたいなものだ。これには夕日のシーンは一切無いし前作の続編でもなんでもない。
 許される範囲で内容をサラっと。冷凍睡眠で主人公が26世紀に飛ぶ。そこはバカ(Idiot)ばかりだった。
 キャストは知らない人ばかりでギャラを節約したのだろう。そのぶんセットにはお金がかかっていそうだ。もちろんCGも駆使されているし、特撮も使われていると思われる。コロシアムの処刑シーンなどは特撮を使ったほうがCGより安くあがるだろうし、現時点のCG技術よりリアリティーがある。

 さて、感想文らしく本作の主題に対する感想を述べようか。
 本作をWikipediaで見るとr-K戦略説のリンクがある。いまそれをちゃんと読んでいないが(あとで読む)たぶんそれに関する感想だ。
 何かの本でチャールズ・ダーウィンが自然選択による進化論で、進化は必ずしも生物を優れさせるものではないと述べているという。孔雀の羽を例にした(違う鳥かもしれない)。
 孔雀のオスの羽が美しく大きく進化するのはメスが選ぶからだ。そうしてどんどん羽が美しく大きくなる。どう考えても羽が美しく大きくなることが生物としての優位性に寄与するとは思えない。こういうのを「底辺への競争(Race to the bottom)」という。
 絶滅した生物のいくつかは特殊化する方向に進んだ。ある特定の特徴を増大させたのだ。最初のうちは成功して繁栄する。だが特殊化の袋小路に入って滅びたのだ。例をあげるとティラノサウルス、巨大な身体・大きな顎・退化した前脚(手)、そのまま進化すれば前脚は消滅しただろうと云われている。だがそんな化石は発見されていない、発見されていないだけかも知れないが。
 つまり人類の脳とか知性とかも、そのようなものではなかろうか?という疑念がある。孔雀の羽は繁殖力に寄与するだけマシだ。生存力にも繁殖力にも寄与しない知性になんの意味があるのか?

 ふと生存力に寄与しない孔雀の羽のような知性として「愛情」が浮かんだ。愛情は繁殖力には如何なく寄与するだろうが、生存力では氷の心を持つ者のほうが優位であることは明白だ。他人を踏みにじって自分の利益とする。そんな奴が成功している。愛情あるいは博愛の精神があれば、そんな事はできない筈だ。
 私はそこまでして成功したくない。いや待てよ?愛情があるふりをしたら両方ゲットできる最適解ではないか!女性の皆さん、嘘の愛情をふりまく男どもを絶滅させてください!
 もっとも何が嘘で何が本心かは他人はおろか本人にすら判らない。その辺を湊かなえさんが活写している。
 本作を単なるダークコメディーとしてではなく思考のヒントにしてもらいたい。
 本日記は酒呑みながらの書いて出しだから訂正の可能性大。でも削除はしないぞ。
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