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2022年06月25日18:07

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山野愛子

ちょっと興味を引いたのでみてみた。

名前は知っていたのと一度お会いしたことがあったから。お会いしたと云うよりはお目にかかったことがあると言った方が正しい。
見てみて思ったのは、凄いエネルギーの持ち主なんだなあと感心した。
ともかく女性を美しくしてあげたいと、それだけの思いで突き進む情熱がすごい。
それとその情熱ゆえ結婚だの恋愛だのどうでも良かったらしい。
早くから夫に裏切られた母親の教えも影響していたらしい。
なので男性に頼る気は一切なかった。
結婚も子供を作るためだけ。
10年経ったら別れましょうという条件で結婚。
ところが仕事に対する情熱、打ち込む姿に夫はやがて彼女の仕事の役に立とうと決心。
愛子も10年後の離婚のことはすっかり忘れ、夫婦で協力しサロンを増やし美容学校を設立。
世にも有名なおしどり夫婦になっていく。
人生とは実に不思議なものだなあと思った。
これがもし結婚と家庭に理想を持っていて、その理想を追い詰めていたら、かえって上手くいかなかったかもしれないのだから。
ここである体験を思い出した。
高校時代の絵画の時間のこと、水彩で風景画を描いていた時、どうもまずい箇所をなんとか良くしようと手を入れるたびにますます悪くなっていく体験を何度もした。
あまり気にせずさっさと描いた箇所はいい感じなのだ。
何となく共通点があるように思えた。
ある講談師が云ったそうな「人生は死ぬまでの暇つぶし」と。
多分それくらい力を抜いて生きた方が良いのかもしれないことかもしれない。
また昭和初期の当時は芸事は見て盗むものと言われていて、教えることを惜しむというか、教えなかったようだ。
愛子さんはこれはおかしい、自分の持っている技術はできるだけ早く弟子に伝えるべき、それがまた自分の成長につながると信じて行動。
これが素晴らしい。
ここまで解っていたら、私が幸運にもお目に書かれた時もっとお話をしてみたかった。
さてそのどんなわけでお目にかかれたかというと、当時私はロンドンのビダルサスーン美容学校で日本から研修にいらっしゃる美容師さん達の通訳をしていた。
たまたま帰省した時に、その節はぜひ寄ってくださいと言われていた愛知県の美容学校の校長先生にご挨拶に伺った時のこと。
なんでもその校長先生のお母様が愛子先生と親しいということで、一緒にご挨拶に行きましょうと連れて行かれる羽目になった。
名前はよく存じていたもののあまりに有名な方(ということは知っていた)なのでまさかご存命とは知らなかった。
それに興味もない。
正直迷惑だなと思いながらお目にかかったわけ。
上段にお殿様のように座っていらした愛子先生は明るいカラーの着物を召し、お肌もツヤツヤでとても80代の方とは思えないような若々しさ、可愛らしさ。
小さな小瓶に入った肌に良いと言われる特製のオイルをうやうやしく受け取り、その場を辞した。
殿様に対するかのようにただただ「はい」とだけしか答えられなかったのが、今思えば本当に残念。

しかしまあ人生は死ぬまでの暇つぶし。
いろんなことがあって面白い。
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