僕はとにかく、これまで一日での独り言の量が尋常じゃなかった。理由は分かってるんだけど、要は姉の言う「我の強い」ヤツか、それとサイコパスか、まあ早い話、「人の気持ちなどお構い無し」っていうタイプの輩に漬け込まれてきた。
それが、先週ぐらいに、あることをきっかけに、日中の独り言がピタッて止んだ。いや、今でも独り言言うときもあるけど、それは、「利用されてきた」自分への攻撃というか、正当化というか、そういうのとはタイプが違うものであった。
その晩、友達がいつもの長電話に付き合ってくれて、そこからうたた寝して、気づいたら明け方だった。そこからいつもだいたい、毎回起きる時間まで、二時間ぐらいしか無かったんだけど、俺は恐ろしい夢を見た。
俺は良く映画にある人と一緒に行くんだけど、その人がトイレに行って、俺が一人になっているとき、いつも通ってるスタバの店員さんと、そして何故か最近までお世話になっていた、眼鏡屋さんの店長が同時にやって来て、俺にこう告げた。
君は一体、いつ自立するんだい?と。
そのとき俺は、「何でそんなこと、己らに言われなならん
」と感じてスルーした。そして映画館のトイレに行くと、何故か隣の少年の小便がかかってしまい、慌てて外に出た。
ここで疑問だけど、何で俺が外に出るんだ?普通、その少年を諫めるだろう?そいつがどんな反応するかは別にして、何で俺が外に出る?
何かトラブった時、ごねるんじゃなくて、そいつを避けるってことか?
僕はこれを書いたとき、高校時代、いかるみんの「F」を思い出した。
俺も部活のことで、高校時代、彼を避けていた……これ以上、こいつを恨みたくない、と思った。
恨みとは?結局今橋さんにしても、部活の顧問を押し付けられた事を恨んでたんじゃないか?やりたくもないことを……
その捌け口に、俺が利用されたと。
僕はなんやかんや、そういうゴタゴタの巻き添えを食らった。
この顧問とか、先輩たちとか、後は思い出したくもないけどハンド部のゴリラとか、度々俺に「ちゃんとやれ」とか「ちゃんと〜〜」と言われたことがある。
俺はこれを聞く度に「お前人にと偉そうに言うんだったら、お前は誰よりもできるンやろうな?」「誰よりも責任感じて、辛い思いしてるんだろうな?」と感じていた。
結局自分の時はなあなあで、馴れ合いで済ませて、他人には偉そうにしてると……
こんなやつの言ってること、聞かんで良くね?と思ってしまった。
俺は「やること済んでから、ゆっくりする」ってのは
だと思うけど、
俺のやること奪って、忙しぶってるヤツは、「勝手にやってろ、クソゴミ」と思ってしまった。
クズがねちねち集まってるだけやろ、何の価値もないんじゃ、ごみが。
と吐き捨てるようになった。
そんなやつ相手してるだけ時間のムダだ、ってことに、今更ながら気づいた。
そして少年の下りの後、何故か麻薬の運び屋をやらされそうになった。
山奥の夕暮れ時、やくざの集会所みたいなところで、シャブを
箱詰めさせられそうになった。
僕は人生も、そして自分の命も棒にふりそうな気になった。
俺はやばいと思って念じた、すると、どこかふもとの、安全な場所へ避難できた。
だがそこで、何故かくりぼーのようなやつが俺を見つけて、すたこら逃げていった。
そしてやくざの集団が、俺を襲撃するイメージが浮かんで、これはやばいと思った。
俺は念じた。これは夢だろ!覚醒しろ、はやくうううう!と。
そして目覚めた。夢かうつつか、分からなくなった。
そこから……独り言が減った。良い傾向だった。
了
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