先日ダニエル・カーネマン氏の”Thinking, Fast and Slow”を読み終えました。
上下巻合わせて700ページくらいでなかなかボリュームがありましたが、終始ワクワクしながら読むことができる素晴らしい本でした。
本を読み終えて、人間は極めて錯覚を起こしやすい生き物であるという認識を深めることができました。
というのもシステム1が進化の過程で作り上げた認知機能というものが自然界を生き残るためのシステムであり、正確さを目的関数として最適化されたものではないということが様々な実例から示されたからです。
例えば人間が物事に対して下す判断はアンカリング効果や”見たものがすべて”の効果によって簡単に論理的ではない答えに誘導されるということがあげられます。
また、本書で語られていた、可能性の過大評価や確実性をより好むことも面白い人間の心理学的特性でした。
カーネマン氏とエイモス氏の作り上げたプロスペクト理論はそういった様々な検証実験から得られる総合的な質感をよく表した理論で、生物という複雑系にこのようなカッコとした法則性があることに面白みを感じました。
同時に、人間という生き物の脳は様々なバイアスでまみれていることを認識することができました。
人間は経済学や論理学で語られるようなシステマティックな思考で物事を考えたり捉えているわけではなく、思い込みしやすいシステム1と怠けグセのあるシステム2の総合体であるということです。
怠け癖があることがわかっていれば人間の気まぐれや思い込みの強さについて寛容な気持ちで接することができますね。
ダラダラ書いてしまいましたが、人間というものに対して新たな視点を与えてくれた素晴らしい本でした。
以上
p.s.
COVID-19の感染がいよいよ拡大してきたので彼女と相談して今年のGWは東京に帰らない事になりました。いつ帰れるのだろう……。
【最近のGratitude】
・Eat something
Recent days, administrative organization announced to do self-restraint, someone obeyed that and someone didn’t. I got a break from sports gym. I couldn’t work out these days, I feel little bit stress.
And interestingly, on the other hand, I enjoyed eating than before.
【最近のCount Down】
After 111 days, the time will come.
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