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2018年04月28日22:56

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【オペラ】アイーダ(新国立劇場)

開場20周年にふさわしい、とてつもなく豪華なプロダクション。2013年の開場15周年記念で一度見ているので、スケールの大きさは分かっていたけれど、今回もその迫力に圧倒された。舞台セットは大きいうえに精巧で、古代エジプトの宮殿を間近に見ているような気がする。第2幕の凱旋の場では大勢のキャストが登場するが、舞台が狭い感じがしない。華やかな舞台、フルオーケストラと大合唱による迫力の音量、歴史ロマン、悲恋。ああ、これこそオペラ! 舞台の雰囲気だけでなく、そんな舞台を見ている自分にも酔える、満足感のある作品だ。
しかし、鑑賞する側の心に余裕がないときは、この豪華さが非常に重い。まぶしい、騒々しい、冗長と感じる。舞台を見ながら「早送りしたいなぁ…」と思うこと数度。第3幕は照明も暗いし、登場人物も少ないし、親子・恋人の心理戦で動きも少ないので、寝落ち・・・。
年度末から年度初めにかけて例年いつも忙しいのだが、今年は同僚が立て続けに退職し、引き継いだ仕事に慣れていないために時間を取られ、深夜帰宅が続いている。休みの日は自宅に仕事を持ち帰っているので、4時間も劇場にいて仕事が進まないことに焦りを感じていた。「忙しい時だからこそ、オペラを見て気分転換をしなければ」と思って劇場に来たものの(チケットを無駄にしてしまうのももったいないし・・・)、オペラに集中しようとすればするほど、家に残してきた仕事や、翌日以降の段取りが気になってしまう。結局焦るだけで何もできず、何も考えられないまま、公演が終わってしまった。

そんな中でも印象に残っているのは、大合唱に負けないものすごくパワフルな高音を響かせていたアイーダ役のイムと、カーテンコールで愛嬌を振りまいて会場を沸かせていたアムネリス役のセメンチュク。凱旋の場に登場した2頭の馬も気になる。彼らは公演日の都度、どこかからトラックに積まれてやってくるのだろうか。公演中はどのように待機しているのか、食事とかトイレとか、どうするのかな・・・。



演出:フランコ・ゼッフィレッリ
指揮:パオロ・カリニャーニ
アイーダ:イム・セギョン
ラダメス:ナジミディン・マヴリャーノフ
アムネリス:エカテリーナ・セメンチュク
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