避難所には、救援物資が届くとともに、炊出し部隊の申し
出も相次いでいました。
散髪や美容師さんのボランティアの皆さんも来られました。
コーラスや、銭太鼓、南京玉ずだれなどの余興部隊には、
大いに楽しませて頂きました。
ある日、「日光猿軍団」という大掛かりな猿回しの会社か
ら訪問の打診がありました。
当時、テレビなどでも有名でしたから、教頭先生ともども
大いに喜んで、校長先生に、ぜひ受け入れましょうと相談
しました。
校長先生は「そんな時間があるなら、卒業式の練習に充て
たいです」と言われました。
校長先生は、「日光猿軍団」について、良くご存知ない感
じだったので、教頭先生は詳しく説明し、子どもたちは大
喜びしますよ。と食い下がりましたが、校長先生の説得は
出来ませんでした。
「残念やなあ、子どもたちに見せたかったなあ」教頭先生
の目には、うっすら涙が浮かんでいました。
「私も観たかったです」と、教頭先生とハグをしました。
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