疎開先で生まれて、4年後に大阪の街にやってきました。
大阪市北区堂島。賑やかな町中でありました。
そこにアメリカ進駐軍のジープがやってきます。
道端で遊んでいた子どもたちは「ハローや」と言って、駆け
出します。
進駐軍の若者兵士は、我々を見つけると「ハロー」と声を掛
けるので、彼らのことを「ハロー」と呼んでいたのでした。
子どもたちは、チョコレートやガムをせがみます。
「ギブミー、チョコレート」です。
私は、そういう仲間の行動を「やめとけや!」と、必死で止め
る少年でありました。
戦争に負けたからといって、乞食になるな!という気持ちであ
りました。
但し、アメリカには仇討ちしなければならない、と考える少年
でした。
仇討ちと言って、戦いの仕返しではありません。
まわりの大人の方々の「戦争話」を聞いて、アメリカはひどい
国やなあ。。。、
広島長崎の原子爆弾。まったく罪のない一般市民を焼き殺す空襲。
いったいどんな根性しとるねん!
そんなアメリカに、世の中というもんは、みんなが、みんながい
たわりあって楽しくクラスもんやで!助け合って暮らすもんやで、
ということを、教えなあかん。
ち、真剣に缶上げている少年でした。
【続く】
感謝、感謝。
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