週記225　美人とテレビ

　最近、「64（ロクヨン）」という小説を読んでいて気になった一節があったので少々。

　その一節の内容としては、美人（美形）を絶対的にPRするテレビ（マスコミ）が主人公、三上の娘を追い詰めた、ということでした。

それは単なるマスコミ批判だったといえばそれまでですが、一方でマスコミの持つ一面でもあるように思えます。

　アイドルや音楽グループ、無駄に騒がれる熱愛報道等々、マスコミが話題にする下らない報道の多くの部分に美人が関わっていることが目につきます。

電車にぶら下がっている広告や街頭の看板等、美人を眼にしない日は無いほどです。

一般大衆の中でも数パーセントしかいないであろう美人ばかりが取り上げられて、残りの九十数％の人間の羨望を集める、そんな構造がマスコミ報道によって誘発されている可能性は否定出来ないところです。

　また、テレビやインターネットが発達する以前とは異なり、垂れ流される膨大な美人たちに関する情報によって我々の人間を見る目が非常に肥えて来てしまっているようにも思えます。

世界中の美男美女の美しさに日々魅せられた人間たちは少なからず自らの容姿へのコンプレックスを感じざる負えないでしょう。（以前取り上げた「醜さと美しさ」で紹介した本の主人公たちは周囲の人間が自らのコンプレックスを覆い隠すための生贄として晒しあげられた、という風にも考えることが出来ます。）

　加えて、若者たちは流行に敏感になり、有名人の身につけているブランドや美人たちの愛用しているセンスの良い（？）な服や髪型を真似ている現状も気になります。

　思いついた分だけの例になりますが、以上のような実際社会における現象を鑑みるとテレビやマスコミと言った情報屋の恐ろしさがわかると思います。

勿論、報道されている美男美女たち自身はそれなりの努力を積み上げてきた人間であり、また見栄えを良くする意味でも最適な人間たちなのでしょうが、弊害もあるということです。

　しかし、テレビやマスコミはすさまじい規模での情報発信手段を有しており、その社会的効果はちょっとした原発事故なんかより遥かに多くの人間を不幸にする力を有していることを忘れてはいけません。

様々な情報にさらされた一般人たちは、放送者が本来意図していたこととは違う影響をうけるかもしれないし、或いは意図したことを真に受けてしまうかもしれない。

つまり、マスコミのもたらす情報は多かれ少なかれ視聴者に影響を与えているわけです。

　美しさが罪なわけでは無いと個人的には思っていますが、それを至上の美徳やカーストの頂点と位置づけるような報道にはうんざりするところです。

もしかすると、そういうような潜在的な敵意があるから私自身あまりテレビを見ないのかも知れない、とか思ってみたり。以上。


【The recent walk】
・新宿御苑
（Last Saturday, I went to Sinjukugyoen by train. There were a lot of walking people such as family, lovers, camera men(women) and so on. Photo No.1 is a flower that blossom out in green house. There were many kind of flowers and plants, that's very interesting place!

【最近のお酒】
・笹祝（Photo No.2）
（新潟旅行に行った時に利酒して美味しかったので買ってきた逸品。のどごしが柔らかでアルコール度数の割に美味しく飲むことが出来ます。後味に嫌味がないのが素晴らしい！もし酒屋で見つけたらぜひお試しすることをおすすめします。

【最近読んだ小説】
・64（ロクヨン）
（組織内での駆け引き、マスコミとの軋轢がテーマな警察小説。こういう組織形態を見るとなんと非生産的なんだろうと思ってしまいます。読んでいて思ったことで警察は組織が割と複雑に分割されていて、それぞれのパワーバランスも独特なようです。それがいいのか悪いのか、判断には困りますが、ドラッカーのマネジメントによればよくなさそうですね。

【最近のゲーム】
・世界樹の不思議のダンジョン
（ローグ型ダンジョンゲームはちょっと前からヤッてみたい熱が高まっていたので「ほいきた！」といったところ。再びガンナーちゃんと共にダンジョンを駆けずり回っています。職業の組み合わせとかいろいろあってトルネコやシレンにはない面白さがありますね。

【最近のパズドラ】
・呂布とかビーナスとか（Photo No.3）
（ゴッドフェス後半を3回ほど回したけど、今回はすごい！呂布、ビーナス、フィンの三連単でした。金3連続とか久しぶり！（初めてかも）究極もして結構使える感じのキャラたちなので頑張って育てていこう！