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2015年02月22日09:08

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(分かりやすい編)「核心」に迫るハーモニー

先の日記「革新的」で「確信犯的」そして「核心」に迫るハーモニー」,仕事がら「難しいことを分かりやすい文章で」ってのを心がけているつもりでしたが,呪文のように思えてしまったとしたら,それは私の表現力が,つたないからです(大汗)

コードやら和声やら書いてきましたが,そうゆう私も全くの独学で,少年の頃の「月の光」や「戦メリ」のこの音は,なんでこんなに心に響くんだろう?って,素朴な疑問から始まり,自分なりに本を読んだりして,なんとかここまでたどり着きました。
コード理論を始めた頃,やはり書いてあることが「呪文」のように思えたので,なるべく多くの人に魅力を伝えるために分かりやすく書いたつもりでしたが,ごめんなさい。

もし,手元にピアノやキーボードがあったら,是非音を出してみてください。
「咲いた,咲いた♪」の「チューリップ」の歌で言うと,
どの花(トニック C:ドミソ)
見ても(下属和音:サブドミナント F:ファラド)
きれいだ(属和音:ドミナント G:ソシレ)
な〜(トニック C)ってなりますよね。

で,「テンションコード」ってのは,たとえばドミソの上にシ♭とレを重ねます。
もう,これだけでラヴェルやエヴァンスになったかのような,繊細でお洒落な響き。
ドから9度上のレを乗せるから,9th。緊張感のある響きだから「テンションコード」。
「どの花」のドミソをドミソシ♭レにするだけで,赤白黄色だったチューリップ畑に,ピンクの花も入ったような色彩感が加わると思います

「サブドミナントマイナー」,ってのは,長調の曲なのにサブドミナント(下属和音)をわざと短調にしてしまうこと。「見ても」のファラドの「ラ」を,半音下げてみてください。長調と短調を入れ替えることで,今度は紫のチューリップも入ったような彩りになりましたでしょうか?

ショパンがよく使う「減7(ディミニッシュ)」は,ド・ミ♭・ソ♭・ラ(シの半音2つ下)ですが,ドビュッシー,ラヴェルそしてジャズで多用される「ハーフディミニッシュ」は,7度の「シ」を半音1つ下げ「ド・ミ♭・ソ♭・シ♭」となります。もはや,白鍵は「ド」
しか残っていない,完全なルール違反ですよね。でもそこに,100年前に革新的な響きを探す旅に出かけたドビュッシー,ラヴェルの足跡を感じるのです。

私の四天王(笑)ドビュッシー,ラヴェル,ビル・エヴァンス,そして坂本龍一の曲を聴くと,時々,感情の機微を表現するような繊細で複雑な響きにハッとさせられることがあります。楽譜を見ると,そんな部分って,日記に書いたような,クセのあるコードを用いて,曲に新鮮な色彩をもたらしているんですよね。

基本,私と音楽の趣味が合う音大出身の嫁も,最初は「コードなんて楽譜に記号が並んでいて邪魔なだけ」等と申しておりましたが,この頃は私の影響で「音大の和声学は役に立たない」等と言い出すようになりました(笑)
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