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2015年03月03日07:42

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インナーチャイルドの育て直し

周囲の手厚い庇護を必要とする、か弱い存在として、生まれてくる、赤子は、大なり小なり、自我の脆弱性の問題を抱えている。

だから、自分の感じていることに共感を示してくれる他者がいなければ自分の感覚を信じられずそれを意識下へ却下してしまう。

「あなたが感じていることをわたしも感じているよ」と誰かに言ってもらえなければ無意識のレベルを意識のレベルにまで高めることができない。

つまり、意識のレベルは言葉によるコミュニケーションを通じて初めて成り立つのだけど、子の発言に対して「うんうん、そうだね。」と同意を示す言葉をくれる母親がいるという原体験を経てこそ、自分の感じていることに対してそれが事実であるという自信が付与されるから、無意識という汲めども尽きせぬ泉を意識上へ汲み上げることができる人になれる。

反対に、自分の感じていることを言語表現することを許してくれる相手がいなかった子は、意識下では感知していることを意識上では認知していないという分裂を起こして、自分で自分が分からない、分裂病患者になるだろう。

言い換えれば、言語を習得しようとしている乳幼児期に、親に気に入られるような思ってもいないことしか言わせてもらえなくて、しかもその子が第一反抗期を迎えることができないほど自我が脆弱な子だった場合は、心で感じている無意識のレベルと言葉で考えている意識のレベルが分裂しているという状態が常態であるような分裂病患者になるだろう。

このように、知性から言葉にその意味を感じる感性が欠落しているという言語感覚の麻痺がある子は、言葉が身に付いていなくて付け焼き刃にしかなっていないから、いずれ付け焼き刃が剥がれ落ちる。

このように、分裂病を発病するとは、言葉とその意味とが分裂するということだ。

分裂病は、言葉とその意味の一対一の対応規則が身に付いていないということだけど、一対零の対応をなしていて、言葉が無意味記号に堕してしまっている、陰性症状期と、知性によって意識下にずっと抑圧されていた感性が感情となって理性をかなぐり捨てて一気に意識上に噴出してきていて、言葉とその意味が一対多の対応をなしていて、言葉が二重三重の意味を同時に担ってしまっている、陽性症状期と、二つの時期がある。

陰性症状とは外的自己が表に現れている状態で、陽性症状とは内的自己が表面化している状態を言う。

外的自己と内的自己へ分裂している「引き裂かれた自己」の修復は、外圧に負けて抑圧されてしまうことのないような強い内的自己を育てるということである。

インナーチャイルドの育て直しとはこのことである。
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