第一句集の第一句にこれ程偏執する人間もまたと居ないだらう。あるとき、ほとんど無意識的な選択によつて作つた自分の句に、何年も後に思ひもよらなかつた意味を伴ひながら、不意打ちされることになる。句それ自体ばかりか、周囲の状況までが、想定外の「同時
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昨日私は以下のやうに書き付けた。「針の孔の向こうには、天の国ではなく、『誰もそこに到達したことのないイマージュ』だけが在つて、永遠に手招きしてゐる。この空虚なイマージュに向かふ不可能な旅が、人類の企ての全て(なのかもしれない)。」そして今日
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