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2026年10月25日05:26

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藤ノ木優『偽医者のいる村』を読み終えた。

産婦人科の病棟を舞台にした物語は、藤原紀香主演の『ギネ』や綾野剛の『コウノドリ』などで見てきた。
だが本作は、産科医療の現状に、限界集落の苦境を重ね合わせた作品だ。

言っておくが、ここに本当の意味での「偽医者」は出てこない。鶴瓶主演の『ディア・ドクター』のような話ではない。
むしろ、自分に医師としての、あるいは倫理的な資格があるのかという問いを抱えながら、命を扱う仕事をこなしていく人たちの葛藤が描かれている。

そして、この村は高齢者と、わずかな若者たちによって成り立っている。
その若者たちは、高齢者多数の社会を「回し続ける」ことへの重圧と閉塞感を抱えている。言い換えれば、つねに介護要員であり続けるような感覚に縛られているのだ。

私はこの作品を読みながら、物語が最後にどこへ着地するのかを頭の中で何度もシミュレートし、答え合わせをするつもりで読み進めた。

結末は、甘いエンディングではなかった。
少し苦さの混じる終わり方だった。

とはいえ、積ん読の一冊を読み終えたにすぎない。
この「命」をめぐる分野では、中山七里『ヒポクラテスの誓い』もまだ待っている。


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