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2024年11月29日01:21

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大阪韓国映画祭「スプリンター」

今年の大阪韓国映画蔡は、11月22日〜24日、28日〜30日と2週にわたって6日間の開催。で、私は前半の方はすべて抽選が外れてしまい、後半のみの参加。

会場も去年までの梅田のナレッジシアターではなく、東天満に移転した大阪韓国文化院内のシアター。南森町駅からちょっと歩く。

今日見たのは、チェ・スンヨン監督の「スプリンター」。
100メートル走の韓国代表選手の選考会に出場する選手たち。
30代のヒョンスは、長く韓国でトップランナーの地位を占めてきた。スポンサーがついているわけでもなく「無所属」である。一人、陸上競技場のトラックを走り、自主トレに励む。
フィットネスジムでトレーナーとして働く妻は「もうじゅうぶんやったんだから、引退したら」というが。

10代のジュンソは高校生。伸び盛りだが、最近は記録が伸びない。高校の陸上部のコーチ、ジワンは校長から陸上部の廃部をチラつかされて、何とか廃部になるのを防ごうとジュンソの特訓を始める。ジュンソは期待に応えて予選でいい成績を出す。おかげで廃部は免れそうだが、そうなるとコーチも留任となる。じつは、ジュンソは高校の正規の体育教員に昇任させるという辞令を受けていたのだが、校長は正規教員とコーチは兼任できないから、コーチを続けるなら正規教員は別の人員を充てることになるという。
正規教員への昇任を取るか、才能ある選手を育てるコーチを取るか、今まで日陰の身だったジュンソにとって正規教員になるチャンスを棒に振るなど、考えられないことだった。

20代のジョンホは予選を1位通過。彼がいちばん強い選手であることは衆目の一致するところ。コーチのヒョンウクは、ある日、ジョンホの太腿にある不審な内出血痕に気づく。ジョンホは、違法薬物であるステロイドを打っていた。ドーピングが発覚すれば、コーチにとっても死活問題だ。二次予選は怪我を口実に欠場させるというが、ジョンホは、ドレッドヘアを剃り落とし、心を入れ替えたかのように練習に励む。ヒョンウクとしては、やはりジョンホに代表選考に通ってほしいのだ。ジョンホは、「今まで一度もドーピングテストでバレたことはない」と豪語する。

ヒョンスの妻、ジヒョンはかつては自分もアスリートだったが、今は一線を退いてトレーナーをしている。孤軍奮闘して疲弊するヒョンスを見かねて、個人トレーナーを買って出る。競技場のトラックを使うことも警備員に禁じられてしまい、ヒョンスは河原を一人走る。対岸でその姿を動画に撮影したジヒョンは、動画を見せながら、適切なアドバイスを与えた。

そうやって迎えた二次予選。3名の代表には、1位はジョンホ、3位にジュンソが入り、ヒョンスは4位に終わった。
妻のジヒョンの運転する車で競技場を後にしつつ、涙を流すヒョンス。
代表に選ばれたジュンソをねぎらうジュンソ。その複雑なこころの裡を察するジュンソ。
やはり車で移動中に電話でジョンホのドーピングテスト結果を知るヒョンウク。

それぞれの選手とその選手を見つめる人物たちの内面。単なるスポーツものでもなく、それぞれの人生が滲み出す。最初はあまり期待もせずに見た映画だったが、なかなかよかった。

長編2作目というチェ・スンヨン監督の作品。2021年のソウル独立映画祭の開幕作に選ばれた。撮影は20年頃だろうか。
出演者の中で、ヒョンスを演じたパク・ソンイルはどこかで見たことがあるなあと思ったら、けっこういろんな作品に出ていた。今回の映画祭でも今日の午後にやった「天使はウィルス」という映画にも出ていた。
ヒョンスの妻役のコン・ミンジョンも見たことある顔と思ったら、「82年生まれキム・ジヨン」に出ていたようだ。

こういうなかなか見られない独立映画を持ってくるところが、大阪韓国映画祭らしいところ。見られてよかったです。

ソウル独立映画祭に選出されたときの監督のインタビュー
http://reversemedia.co.kr/article/587





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