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2024年05月06日15:00

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1トン300馬力の不思議

1トン300馬力の不思議
 公道を走るラリーカーの場合。この1トン300馬力が基準になる。1トンを軽いと感じるか重いと感じるかは、微妙なところだろう。1トンを切る市販車は結構ある。軽自動車は、1トンも無い車が多い。競技車両でも、F1は、800キロ弱。これでも重くなった方。昔は、もっと軽かった。F1は、軽自動車より軽いと言われた。それが、今では、軽自動車並みになった。ラリーカーもそうで、昔は、1トンを切る車重のラリーカーも多かった。グループBの車は、1トンを切る車重に400馬力、500馬力のエンジンを乗せていた。軽ければ軽いだけ速いと思われていた時代だったのだ。では、軽いラリーカーは、脆いのか、というと、そうでもない。ロールバーが付けられており、事故った場合でも、安全性を確保するように義務付けられている。それでも犠牲者が出る場合は、ある。F1もコックピットはドライカーボンでできていて、壊れ難くなっている。市販車の場合はどうかというと、実は、車は、意図的に壊れやすく作られている。事故った時に、車が壊れないと、大きな衝撃が人間に加わり被害が大きくなる。車が壊れることで、衝撃を吸収するように設計されているのだ。壊れない丈夫な車が安全かというと、逆にドライバーの被害が大きくなってしまう。そのため、一般車でも、競技車両のように、壊れない部分と壊れる部分が意図的に作られている。壊れることも大事なのだ。ラリーカーは、昔に比べて重くなっている。競技車両なのに、車重が1トンを超える。安全性も理由の1つだが、速さを考えても、実は、車重は重要な意味を持つ。軽ければ速いのかというと、確かに速い。だが、実は、タイムは出ないのだ。これが、公道の不思議。軽量化が過ぎると、車が浮く現象が起きてしまう。これは、如何ともし難く、そのために、軽量なF1は、空力で、車体を路面に押さえ付けている。空力の効かないF1は、まともに走れない。ラリーカーも同じで、クレストなどで、車が浮いて、どこかへ飛んで行ってしまう。車高が低いと速いと思っている人も多いと思う。これも、車高が、低過ぎると、底付きが起きてしまうのだ。実際のサーキットレースで、車高を低くし過ぎて、底付きが起き、ダウンフォースが失われて、車が浮いて、飛んでいった事故が起こった。有名な事故だ。ラリーでは、車高を低くし過ぎると頻繁に底付きが起きるので、グラベルなどでは、車高を上げる場合が多い。車高を上げて、バネを柔らかくする。ターマックでは、車高を下げて、バネを硬くして底付きを抑える。やはり、塩梅が重要だ。それでも、車重が1300キロになると、重くなって運動性能に影響が出る。1トン辺りが、ちょうど良い感じになるのだ。ラリー1の競技車両は、ハイブリッドだったので、モーターとバッテリー分が重くなっていた。馬力は高いが、重い分、車の挙動に影響が出て、タイムが思う程伸びなかった。2025年からハイブリッドは廃止されるが、その分、軽量化され、馬力が落ちてもタイムは、さほど悪くならないと予想されている。馬力を上げても車重が重くなると運動性能は悪くなるのでタイムは伸びない。この辺りは、走りの常識の範疇だろう。走りを言うなら、1500キロ辺りが限界かも。例外もあって、それが、GT-R。車重が1700キロを超える。馬力は500馬力。軽量化すれば、500馬力も必要ないのだが、意図的に重くしていると言われる。それが、重さでトラクションを確保しているという説。車重を軽くすると、前述のように車が浮いてしまう。得に、凸凹道では、その傾向が強く出る。そこで、重くしたのだという。だが、もちろんデメリットも存在する。それが燃費の悪さ。GT-Rは、燃費を気にして乗るような車ではないと言うこと。車重の重い高級EVも、このような傾向があって、エコでもないし、環境に優しい訳でもない。

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