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2024年04月29日21:47

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『ゴジラ×コング新たなる帝国』映画

<ストーリー>
 地底世界で暮らすコングは孤独に苛まされていた。一方地上世界ではなぜかゴジラが原子炉からエネルギーを吸収し、さらに極地の怪獣の巣を襲うという事件が起きる。地底で何かが起こっているとモナークのチームは地底世界に向かう・・・
<コメント>
 レジェンダリーの「モンスターヴァース」シリーズも4作目となれば設定紹介はいらないやとばかりに「すでに怪獣がいる世界」で物語が進行していく。
 ところが、本作はこれまでの作品とは一味異なる。それはまるで「シンゴジラ」に影響されたかの如く「ややこしい人間関係はもういらない」とばかりにものすごく整理されているのだ。前作みたいな「なんのために出てきた、白目の小栗旬」みたいな思わせぶりなキャラもいないで、しかも主要登場人物の紹介が出てきて数分で納得させられるように描かれている。初見でも全然大丈夫。
 人間関係が描けなければ怪獣までの尺をどうつなぐんだ、となるのだけれども、なんと本作では人間ドラマではなく、「秘境探検もの」をメインにしているのだ。
 昔の映画ではこの「秘境探検」映画がたくさんあった。アフリカや南米の未開のジャングルは未知の生物や凶暴な現地人にあふれ、探検隊はロマンにあふれた冒険をしていたのだ。ところが、監視衛星とかの発達でいまや地上には未開の土地などなくなってしまった。
 しかし、このモンスターヴァースシリーズではコングが見つけた地下世界という秘境が出てきて、物語の大半は主人公たち一行が地下世界を探検するという展開なのだ。
 映画としては人間チームの地下秘境探検編、コングの地下世界での暴れ旅、そして地上でのゴジラの無双っぷりの3つの物語が交互に描かれ、やがてストーリーが収束してくるとこの3つがついに一つの物語になる。
 このあたりの「おい、地球ってそんなに狭いのかよ」というツッコミさえ無力に感じられるほど距離感のムチャクチャさを「だって怪獣だから」というパワーで押し切っているのだ。
 そして何よりも「怪獣プロレスを描きたかった」とばかりに様々なシチュエーションで怪獣バトルを描き切るのだ。重量級怪獣たちの普通なら描写できないような動きも、設定をひねってとんでもないアクションを見せてくれるし、怪獣らしく「それ、壊したらダメだろう」という世界の名所までバンバン壊してくれる。うん、アダム・ウィンガード監督は「怪獣映画ってそういうものだろう」という怪獣映画の神髄をちゃんとわかっている。
 2時間近い映画なのに、息つく暇もない展開の速さに圧倒されてしまった。

ゴジラxコング 新たなる帝国
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