トランプはドイツ人？

ドナルド・トランプの祖父はドイツのファルツ州カルシュタット出身の移民（ケチャップのハインツも同じ町からの移民）。アメリカの歴史の中ではまだ若い移民だ。19世紀、ドイツでは生き延びる事が出来ない農民が非常に多く、極めて多くが米国や南米に移民として生き残りを図った。米国の公用語は危うくドイツ語になるところだったほどドイツ系米国人が多かった。トランプの母方はやはり極めて貧しいスコットランドからの移民だった。

トランプのアグレッシブなキャラクターは親からの教育（調教という方が正しいかもしれないが）によるところが大きいが、彼の世渡り術を見ていると、古典的な（というか中世的な？）ドイツ人という気がしてくる。

多くのドイツ人の思考は（もちろん総てでありません）リニアで頑固、融通が利かず、自分の道を塞ぐものは徹底的に叩いて、先へ進むという傾向が見える。もちろん今の世の中、トランプのようなこれ見よがしの徹底した他者排除を良しとする人間は少ないが、基本的には同じようなキャラクターが見られると思う。だから中世から１８世紀末まで戦争が絶えなかったし、徹底した復讐が蔓延していた。彼は先祖帰り？と言えるのかも、、

こういったリニアな思考というのはラテン系とは相当異なるゲルマン系の特色ではないかと思うんだが、そう言うと民族的な評価みたいになるのではっきりそうとは言わない。彼らにはリニアな部分と感情的なモヤモヤした部分が分離独立していてなにかの拍子で極端にスイッチが入れ替わったりする、右脳と左脳のコミュニケーションが独特というか連絡が悪い？のかもしれない。

僕は世界中のいろんな人と仕事をしてきたので、そういうのが見えてきたような気がする。多くのドイツ人は自分の目標に向かって直進していくんだが、何か問題や障害が出てくると行き詰りやすい。別の道付けや方向転換が出来ないことが多い。逆にラテン系はプロジェクトの最後まで何か別の更に良い回答を求め二転三転することを厭わない。これがまたドイツ人には苦痛なのである。ついていけない。

というようなわけで、僕はトランプを古典的なドイツ人の一典型と見ることにしている。まぁ特殊ケースですけどね、極端な。