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2024年03月24日00:42

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読書 雑誌版「ダークゾーン」「黄金蝶を追って」「心臓の王国」「マグリット400」

「ダークゾーン」貴志祐介著
小説誌『小説NON』に2008年11月号から2010年3月号にかけて連載。(09.5月休載)雑誌掲載時と書籍版はかなり違うと聞いてたけど本当にそうだった。現在3局目。全部読んだら感想投下。「ダークゾーン」貴志祐介著。
『小説NON』2008年11月号?2010年3月号連載版。読了。書籍版で本編と交互にあった断章なる回想の章がなく、軍艦島での亜人将棋の勝負に特化。回想での若手棋士の苦悩と過ちがない分暗くなく、ゲーム小説として戦法や勝負を純粋に楽しめる。チーム戦の群像劇もいい。相手側のほうがリードしている危機感がかなりあったんだなと。
大幅に改稿したのはオチのためかな。量子力学から夢オチに変更。だからキャラの名前もあったはずなのに書籍版でなくなったりし人物がいるのは、主人公の認識できる範囲にされたからかも。貴志作品は読んでる時楽しければそれで十分なのだけど。この後に拡張現実や異世界転生の小説が流行り理由づけなんてそれで十分になるけど当時は違ったかな

相川英輔著「黄金蝶を追って」
日常生活の中に現れる非日常を描いた短編集。非日常に巻き込まれて右往左往するというより、それと同調して共に生きていくような感触。表題作の「黄金蝶を追って」は不思議な鉛筆を巡る少年達の話で、短いながらも少年期の自意識と友情が瑞々しい。

「心臓の王国」竹宮ゆゆこ著
夏休みに主人公が出会った浮世離れした青年は同じ高校に転校してきた。せいしゅんがしたいという彼の抱える重い秘密とは何なのか。ブロマンスというより主人公を中心とした人間性関係という感じ。500余ページだけれど会話が多いのでサクサク読める。せいしゅんとは身に余る悩みにぶつかることなのかもしれない。

「マグリット400」
ジュリー・ワセージュ
シュルレアリスムの巨匠ルネ・マグリットの400点の絵を収録した作品集。とにかく400点という点数に圧倒される。気に入ったモチーフを何度も使い組み合わせ、時代によって頻出するモチーフが変わる。無機質であり有機的でもあり生々しくもある。画家の精神世界を旅するような気分が味わえる。不可思議な題名も趣き深い。
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